2024年10月28日に配信の週刊少年ジャンプ2024年48号で掲載されたHUNTER×HUNTER(ハンターハンター)最新話第404話『思惑』の感想記事です。最新話のネタバレもあるので注意してください。
第404話 思惑 感想
チョウライのコインの能力
今回は第3王子チョウライと第9王子ハルケンブルグの能力に関する考察に主軸が置かれ、すさまじい文章量でなかなか読むのも大変なお話となりました。
前回、チョウライの念獣が生み出すコインの桁が一つ増えていたという件から考察していましたが、早速クラピカに連絡をしていたようで、クラピカの元で能力の考察が行われる。
まず、明らかになったのはコインの所有者を変更した際に起きる変化。チョウライ自身が持っている時と、他のものに渡した時でコインの裏面の柄が変化しており、他者に渡ったコインは裏がチョウライの肖像へと変化する。更に10日経過するごとに増えた桁も所有者が変わるとリセットされてしまうということが判明。
クラピカの考察によると、本来他者に渡ってこそ意味のある貨幣を自分の元に留めるという制約によりいずれコインの所有者に念能力を覚醒させるというのが、このコインの能力。
念能力覚醒までの日数については、クラピカが想定したのは半年。しかし、当然正確にはわからず、もしかすると前回チョウライが連想した、『パルプンテ』という言葉に合わせて不可思議である640日経過という可能性もあるとのこと。このあたりは、当然日数が経過してみないとわからないため、経過を見るしかありませんが、もしかすると所有者の念能力の素養なんかも関係し、個人差が出るなんてこともあるのかも。
現時点では、この能力の発言は早くても半年、遅ければ1年以上かかるという推測なため継承戦には直接影響を与えることができず、むしろチョウライが王になったあと、国民を念能力者にし盤石にするための力の様子。とはいえ、これはあくまで今わかる情報からの推測という事で、まだ他にもコインの桁が増える条件がある可能性もあり、この継承戦中に思わぬところで力を発揮するなんてこともあるのかもしれません。
そういう意味では、チョウライのコインを一枚隠し持ち、既に10の桁に達しているであろう第一王子の私設兵コベントバについては、コインの能力の影響を一番強く受ける可能性があるポジションという事で、コインの能力の影響によりお話に影響を与える可能性もあるかもしれません。
そして、クラピカの想定では、更にこの所有者の意識にも影響を与える能力である可能性も示唆しており、このコインを所持すること自体がクラピカからするとリスクに。隙あらば返そうとするクラピカに対して、おそらくチョウライもその可能性を考慮してか積極的に渡しておこうとする流れは、二人のみえない部分での戦略といった感じで面白かったです。
第9王子ハルケンブルグの能力
前回、第一王子ベンジャミンの私兵バルサミルコの体を乗っとった第9王子のハルケンブルグ。今回、体を乗っ取った彼自身から能力に関する考察が語られる。
羽のマークを貰った支持者たちと共に能力を発動。その状態のハルケンブルグは矢を放つことができ、その矢が当たった相手と自分たちの中の誰か一人がランダムで中身が入れ替わるというもの。この入れ替わりの対象には、ハルケンブルグ自身も含まれており、本人が入れ替わってしまったのはランダムだったとの事。
そして、入れ替わった二人の人格のうち片方は常に眠ったままとなり、お互いの肉体がある間は、能力を発動した側の人格がその起きる権利の優先権を得る。これにより、自分が起きている間は、相手の行動を完全に封じることが可能。しかし、射貫かれた側の人格が入っている能力発動者の肉体が死んでしまうと、その魂は元の肉体に戻り、その時点で優先権は体の持ち主の魂の方に優先権が移ってしまうというデメリットもあり。要するに、能力を使い相手の意識が入った自分の体を寝ているうちに殺してしまえば、人格を共有したままではあるものの、元の体を取り戻されてしまうということ。
今回のハルケンブルグは、バルサミルコの毒を受けベンジャミンの体の死が迫っていたがゆえに、体を取り換えされる条件が近づいていた。そのため、催眠剤をあらかじめ飲んでおくことでバルサミルコの意識が目覚めるまでの時間を確保し、次の行動へ移ることになりました。
自らの体の死と引き換えに、バルサミルコの体で数時間動くチャンスを得たハルケンブルグ。彼の語った能力の考察では、還るべき肉体を失った他王子の人格が現在の体をも失った時どうなるのかという話では、他の人格ではなく、他の王子の人格といっているあたり、この能力により自分を含む支持者たちの犠牲と引き換えに、他の王子たちを消していく覚悟を決めている様子。
ベンジャミンへの遺言には、自身の遺体の私設兵による運ぶことを条件としているのも、自身の能力の発動条件である支持者達を葬式という王子たちが集まる場に揃えるためという可能性もありそう。彼に残されたのは残り少ない時間という事を考えると、ハルケンブルグ葬式の場にて、他王子たちを一斉に仕留め勝負を決めようとしているのかもしれません。
話は蜘蛛へ?
今回のラストでは、ハルケンブルグの葬式を伝える前に、現在生存している王子たちの姿が描かれていくことになりました。何やらカチョウの姿が透けているのを見るに、フウゲツの方の死も近づいているのかもしれません。
ハルケンブルグの死が船に乗る人々にも伝えられ、話は蜘蛛とマフィアのエピソードへと戻る様子。こちら側でもどのような動きがあるのか、色々と気になるところです。
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