2025年2月5日配信開始、週刊少年サンデー2025年10号に連載された名探偵コナン、新シリーズの1話FILE1139 『火炎の後始末』の感想・考察記事です。ネタバレもあるので注意してください。
FILE1139「火炎の後始末」
長野県警到着
今回はいよいよ事件解決直前のお話といった感じで、事件にまつわる新たな情報が明らかになる中で、長野県警の面々が到着。大和敢助に諸伏高明が並び、そこにコナン君まで張り付いたことで、あっという間に事件解決に向けての証拠が揃っていった様子。
どうでもいいですが、「三角関係の匂いがするわね…」だったり、すごいいい顔で「助ちゃん」と上原さんをからかう灰原がとてもかわいかったです。ここできた、小学校の頃の赤いリボン、今後の話や、劇場版辺りで思わぬところで拾われたりするのでしょうか。
今回新たに出てきた情報
環姫さんの腕の発火のシーンは、録画していた映像から再確認、更にフードの裏から煙が出たあたりは、何やら光彦君がきっちり録画していたようで、長野県警の面々も確認。あのタイミングで咄嗟に映像を録画できる光彦君がなかなかすごいですね。
北倉さんの車はシートベルトがない
被害者となった北倉さんの車は、シートベルトがついてないクラッシックカーだったことがわかる。このことから、腕の炎上から事故を起こさせれば、運転手に大けがを与えさせることができることが事前に想定できたことが判明。
葛西さんが食べたアイスクリームの詳細
葛西さんのお腹の調子が悪くなった件は、今回の事件に絡んでいそうで何らかの方法で下剤を仕込まれたという可能性がありました。前回範囲だとアイスか、コーヒーかといった感じでしたが、今回改めてアイスの方の話が深堀される。アイスに関しては、環姫さんが多めに買ってきていたものを分けてあげたとのことで、事前に所持していた環姫さんであれば、ここに下剤を仕込んでおくことも十分可能ではないかと考えられるようになりました。
ただ、それだと葛西さんからのアイスの要求がなければ下剤を仕込むことはできなさそうで、車内のコーヒーに仕込んでいた等他の方法も同時に用意していた可能性もあるのかもしれません。
それぞれの所持品
今回は、事件の発生及び、警察が来たことで改めてそれぞれの手荷物の内容を確認されました。
この中で気になったのは、葛西さんが持っていたけど無くしたとしている電子ライター。音もなく火を付けられるものとのことで、着火に使われた可能性があるか?
また、環姫さんの手持ちからは強力なレーザーポインターが確認。何やら動画制作中も使う道具とのことで、持っていること自体は不審ではありませんが、こちらも一点に光を浴びせ続ければ着火に使うことが可能となりそうです。
このほか、環姫さんの持ち物だと、小銭入れを持っている件にわざわざ触れられているのはちょっと気になる所。コインを使った着火トリックの可能性もあるのか?
南條さんの持ち物は、見た感じ前回から気になっていた消毒ジェル程度。燃えやすいエタノールが入っていると今回改めて伝えられ、気化したエタノールが燃えた袖の原因となるのか。他のみんなにもよく貸すとのことで、他のメンバーもこれを利用することはできそうです。
不自然な汚れのないスペースとコンパス探偵団バッジ
長野県警の面々とコナン君の現場の調査で、北倉さんの車には、斜めを剥いた正方形の形をした不自然な汚れのついていない部分があったこと、更に車と同じ色のテープが捨てられていたことが確認されました。つまり、テープで何かを張り付けてあったことが示唆される。
さらに、ミニのボックスには、ぼろぼろになったコンパス探偵団のバッジ。メンバーはそれぞれ一つずつバッジを持っていたことに加え、ぼろぼろになっていることを考えると、おそらくこれはコテージの火災で犠牲になった南條健彦さんのものと考えるのが自然か。こちらが、今回の事件の動機となっていそうです。
前回の話で見落としていたケースとろうそくの炎
前回の話で1点見落としていた部分をネットで色々見る中で気付いたのでこちらも改めて確認。環姫さんのパーカーが燃えた直後、ケースを外した蝋燭に炎がついているシーンが映っていました。
それまでケースの中にあった蝋燭は火がついておらず、カバーを外した瞬間突然火が付いたように見える不自然なシーン。エタノールによる炎は、見えにくい炎になるとのことで、この性質を使いカバーで隠している間は中のエタノールを燃やすことで火が見えず、ケースを外した瞬間内部で燃えていたエタノールが風に飛ばされ蝋燭の火が見えるようになったなんてことはできるのかも。
どうやって中でエタノールを燃やしたのかというのが次の問題ですが、蝋燭の芯にエタノールを浸しておけばこういう事もできるのかとも思いますが、正直かなり怪しい。とはいえ、仮にケースの内部で炎が燃えていたのなら、袖にジェルを付けてケースに腕を近づけることで、熱を利用して着火なんてこともできたのかもしれません。
録画開始直前のカバーと蝋燭のセッティングでは、環姫さんはカメラに背を向けて準備をしているため、このタイミングであれば手元が皆に見えない状態で仕込むことも可能であるように思えます。このあたりで、葛西さんがなくした電子ライターが使われたなんてこともありそうです。
ただ、これに関して気になるのは、その後、他のコンパス探偵団のメンバーがバッジを拾う際に、蝋燭の火が見えていそうなのに誰もそれを指摘していなかったこと。バッジの回収で3人とも蝋燭を見ているのは確実なのですが、なぜか蝋燭の炎に関しては特に言及されていない。もしかすると、元から動画のネタとしてこのトリックをやる予定があったなんてこともあるのかもしれません。
事件全体改めて考察
3話目で出てきた情報から改めて考えてみると、前回は環姫さんと南條さん、二人による共犯化と思いましたが、環姫さん一人での犯行という可能性が高そうに思えてきました。
1件目の環姫さんの腕の着火については、南條さんから借りたジェルをあらかじめ腕に塗って置き、エタノールにより着火しやすい状態を準備。先ほどのケース内部のみえない炎で着火といった感じか。
2件目の南條さんのパーカーからの煙に関しては、後々コナン君が確認した際は熱がなかったとのことで、元から焦げ跡をつけておき、何らかの方法で煙を出したのか。その後ちょうどパーカーのフードの部分を環姫さんが掴んでいるので、ここで煙を出したトリックを取り除いたのかも。
ただ、ここでどうやって煙を出したのか?については、いまいちわからない。直前に突き飛ばしているのが煙発火の原因のようなので、衝撃を与えると煙が出る何かといった感じなのでしょうか。もしかしたらドライアイスと雪を南條さんのフードに仕込み、部屋の熱で雪が解けたことで水と反応させて煙を出したなんてことはできるのかも。アイスクリームを多めに購入していた環姫さんであれば、アイスの冷却用にドライアイスを持っていてもおかしくない。とはいえ、そもそもできるのか?気づかれずに仕込めるのか?とちょっと力技かなという気がします。
3件目の北倉さんの腕の発火から事故については、ほぼ前回考えた内容のまま。あらかじめ環姫さんが車の暖房を強めに効かせておくことで、熱いのを嫌う北倉さんが、暖房がついておらず、シートベルトもないミニを一人で運転するように誘導。更に、アイスorコーヒーに下剤を仕込むことで、葛西さんのお腹を下し、並走して声掛けをするように誘導。南條さんは、元々消毒ジェルをよく使う事はわかっているので、手についたジェルから気化したエタノールが、呼びかけられ腕を外に出した北倉さんのパーカーの着火の要因となったといった感じか。
今回分かったのは、最後に火をつける方法。北倉さんの車には、環姫さんの強力なレーザーポインターがテープで貼り付けられており、その光がパーカーの黒い袖に当たったことで熱を持ち着火といった感じか。今週の最後のページ、北倉さんの運転の回想のシーンで、不自然な光の筋が袖に当たっている描写があるので、これが熱源となったのは間違いなさそうです。
事件後、環姫さんはレーザーポインターは回収、テープは森に捨てたといった感じでしょうか。
動機:コンパス探偵団バッジ
今回のラストで北倉さんの車のグローブボックスに入っていたコンパス探偵団バッジ。他のメンバーの物と違いボロボロになった様子のこのバッジは、これがコテージの火災で犠牲になった南條健彦さんのものか。
北倉さんは、南條健彦を見つけられなかったと言っていますが、北倉は健彦さんのバッジを持っている。そのボロボロ具合は、もしかすると火災現場で拾ったものだったが故という事なのかも。
このバッジを北倉さんが持っていることに、どこかで環姫さんが知ってしまい、彼氏を見殺しにしたのではないか?と疑問を持ったのが今回の事件の動機といった感じか?
ただ、おそらく北倉さん健彦さんを見殺したという点については環姫さんの勘違いで、北倉さんはもう助からない健彦さんから、最後にバッジに受け取っただけなのかなという気がします。
結構運任せ?
今回の事件、環姫さんがある程度誘導できたとしても、南條さんが車で手にジェルを付けなかったら?とか、葛西さんがお腹の緊急事態が切迫し連絡を拒否して急いで進んでしまったら?とか、そもそも葛西さんに下剤を仕込めなかったら?等々、最後は運に任せるしかない部分もあるように見える。このあたり今回のシリーズが霊を呼び出そうとした話がベースにあることを考えると、環姫さんは最後に手を下すかどうかを、健彦さんの霊に任せた罰という形で行おうとしていたのかなとも思いました。
いよいよ次回解決編、どのような理由で何を行ったのか明らかになるようで楽しみです。
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