2025年2月12日配信開始、週刊少年サンデー2025年11号で連載された龍と苺227話『イケダ社のムサシ』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
イケダ社のムサシ
自我が芽生えたムサシ
前回ラスト突然のオーラを見せつけてきたムサシと苺ちゃんとのの戦い。自我に目覚めたようなムサシの演出から、ムサシ自身の今の対局の状況を語るモノローグが語られる。とはいえ、3:7という状況を付けられている今の苺ちゃん優勢の試合、どう覆すのかと思いきや、何やら逆転の一手がある様子。ただ、オーラを出し自身の思考や癖を見せながら戦いに挑むという状況は、むしろ苺ちゃんの方が経験もあり、何やらムサシが変わったことを感じ取られてしまったことで結局勝ちにまでは繋がらず。
とはいえ、オーラを出さずに戦っていたならおそらくそのまま3:7の状況を覆せずに負けていたのも間違いなさそうで、新たな一歩をAIが踏み出したことは間違いなさそう。
この自我を見出したAIが出現した状況、ハワードがどう思っているかというのも気になってきます。
本田さんに向けた想い
前々回のラスト、場を乱し苺ちゃんに微有利であることを伝えてしまった本田さんに対して思わず舌打ちしてしまったムサシでしたが、そもそもこの対局に挑む理由が、周りの期待とムサシ自身が作られた時の出来事に関わっていたことが語られる。
ムサシのモノローグの中では、苺ちゃんは藍田と呼び捨てで呼んでいるのに、本田だけは本田さんと警鐘を付けているというのもその後の展開を考えると納得。
ここまでの話では、あまり良いところのない本田さんでしたが、ムサシ誕生エピソードでは、ムサシがそこまで頑張っている理由の根幹の部分に関わっていたというのが明かされるのは、どことなくジーンと来る展開でよかったです。
正直、未来のロボットにしてはチープなデザインをしているなと思っていたムサシのボディまでもこの展開につなぐための伏線となっていたようで、思いがけないところから一本食わされた感じがしてよかったです。
一試合目のロボットながらも、思った以上にキャラを立ててきたムサシに対して、次の試合のロボットたちは何を見せてくれるのか、楽しみになってきました。
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