2025年2月26日配信開始、週刊少年サンデー2025年13号で連載された龍と苺229話『暴発』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
暴発
ムサシ爆発の理由
前回のムサシ爆発から続いた今回の話、前回の頭部の爆発は、その後の全身の爆発の予兆のようなものだったようで、対局室を大きく吹き飛ばし爆発。今回、印象的だったのは、本田さんとムサシとの最後の会話で、父親とはこんな感じだったのかもと思う言葉はなかなか重い。
そんなムサシ、爆発の直前、藍田と呼び捨てではなく、藍田さんとさんを付けて呼んだのはムサシが苺ちゃんを認めたが故ということだったのかもしれません。
爆発の後、その場にやってきたのはBird社のハワード。その場に残るムサシのパーツを、あくまで遺体として扱うハワードは、すなわちムサシがシンギュラリティを迎え、一つの人格があると認めた発言。開発費の半額というとんでもない額をかけてまで、その調査をしたいと伝えるハワードに対する本田さんの対応も実に良い物でした。
結局、ムサシの爆発の理由は、シンギュラリティを迎えた負荷にボディが耐えられなかったとのことで、この調子で苺ちゃんが対局を続けていくと、他のロボットたちも同じような状況を迎えるのかというのは少し気になってきます。
爺さんとの思い出
まだ第一回戦とはいえ、半生をかけてAIに挑んできた苺ちゃんの努力が実った今回のムサシとの対局。その終わりには、かけられた言葉は爺さんとの思い出を思い返すというのは、共に将棋をしてきた仲間たちとの回想を前回に迎え、成長した苺ちゃんの原点が今なお爺さんとの言葉にあるように思えてよい展開でした。
コメント