2023年4月9日より機動戦士ガンダム水星の魔女第二クールがスタートしました。14話「彼女たちのネガイ」の感想文となり、内容的にネタバレありなので未試聴の方は注意してください。
オープンキャンバスで行われたモビルスーツによるエキシビション・バトルロワイヤル。出撃前に各陣営で行われる意気込み。ジェターク寮のラウダ、いつの間にそんなできている感じに…?
そして始まるエキシビションマッチ、実際の戦場にて人の死を見てしまったチュチュは引き金を引けない。しかし、その場を乱すのは『ガンダム・ルブリス・ウル』、『ガンダム・ルブリス・ソーン』を駆る『ソフィ』と『ノレア』。学園での決闘のために作られた枷がはめられていないその機体により、一人の生徒が死亡。しかし、これまでの平和だった学園が壊されていきます。学園にはすでに大量のガンビッド『ガンヴォルヴァ』までも持ち込まれており、エキシビションマッチは悲惨な戦場と化していく。
いつも余裕綽綽といった感じだったセセリアも、この事態には余裕をなくしていました。あくまで学園の中でのエキシビジョンであったこれまでの世界に、急に突き付けられた本当の暴力。これまでの平穏だった日常が本格的に壊れたことを象徴するようです。そんな中、ジェダーク寮のピンチに動けるチュチュはかっこよかったです。
そして、スレッタの母プロスペラとベルメリアとの会話により、いよいよ明かされたエリクトの真実。前日譚にて登場し幼くしてガンダムを動かし惨劇を生き延びたプロスペラの娘は、今はエアリアルの中にいた。スレッタは本来受けるはずのGUND-ARMパーメットの逆流を受けることがなかった。宇宙の過酷な環境に人が対応するためにはGUND-ARMで機械の体が必要といっていた件もこれにつながっていたのかもしれません。
ノレアと、エラン5号の戦い、互いにGUND-ARMを使うどうし、エラン5号自身も生きるために今の生き方を選択しており、飄々としている彼なりの真摯な考え方がうかがえます。
もはや決闘とはいえないスレッタとソフィの殺し合い。自分の欲しいもののために、人を殺すノレアの言葉には、地球と宇宙の隔絶を感じさせました。戦いの中、人を殺すという言葉で揺さぶりをかけられたスレッタはピンチに陥りますが、エアリアルの、エリクトの力により『ガンヴォルヴァ』どころか、敵のガンダムすらも操作を奪い逆転。戦いの果てに、ソフィは死亡。スレッタに対して、あくまで、パーメットの逆流に耐え切れずに死んだだけと伝えるノレア。『進めば二つ』の言葉を再び繰り返し、今の状況を納得しようとするスレッタ、しかし、その瞳からこぼれる涙こそが彼女の心の底を表しているように見えました。
いよいよシャディクが大きく動き出し、とらえられるサリウス、果たしてシャディクは何を目指し動き出すのか。ニカとテロリストの関係もついにマルタンが伝えたのか公になり地球寮にもその調査の手が。2クール目二話にして、ある意味物語の核心であった部分を追及し、平和な学園の終わり、それぞれの立場の変容と、大きく話が動き出した感じがあります。
次回第15話「父と子」、タイトルから考えるとまず思い浮かぶのは、『ミオリネ』と『デリング』そして、今週ついに大きく動き出した『シャディク』と『サリウス』このあたりを中心とした話になるのかなという気がします。スレッタもプロスペラの二人目の子ということですが、父親は一体何者なのか。もしかしたらそのあたりの話もあるのかもしれません。
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