2023年7月11日より、監督『山本裕介』、ストーリー原案『鴨志田一』、シリーズ構成『あおしまたかし』による製作の『Synduality Noir(シンデュアリティ・ノワール)』。第10話『Drifters’ pride』の感想文です。
最新話のネタバレを含みますので未試聴の方は注意してください。
第10話『Drifters’ pride』感想
シルヴァーストーム
超災害級エンダーズシルヴァーストーム。以前から名前だけ上がっていたその存在がついに姿を現しました。
寄生型エンダーズの群れ、といった感じの存在。AO結晶を求めて食らいつくしながら町を飲み込む化け物。20年前にも表れ、両手では数えきれないほどネストを滅ぼす。アメイジア崩壊の混乱を乗り越えた強者たちも葬り去っていったとのことで、凶悪なエンダーズの群れ。
ちょっと気になったのは、人間の死体の描写がなかったあたり。生存者は0とのことで一人も見つからなかったようですが、死体すらも見あたらないというのは何があったのか。たんに描かれていないだけなのか、はたまた人間もまたあの柱に飲み込まれてしまっているという事なのか。そもそも寄生型エンダーズというもの自体もまだまだ謎がありそうですが、果たして嵐の中何が起きていたのか。
カナタとトキオのすれ違い
今回の回想では、どこかの基地のようなところでトキオはカナタに似た人物を助けられなかったようでした。カナタのことを弟として気にかけていたのは、この人物と重ねていた面もあったのでしょう。
カナタのことは弟の様に心配している。しかし、当のカナタからするといつまでも自分を認めてくれないトキオに対して苛立ちを覚える。互いを大事に思いあっているからこそのすれ違いといった感じのお話でした。
どことなく不穏な空気があった今回の話、やはりラストはカナタをかばいトキオが負傷してしまう。
MRによる広めに見えるコックピットの裏、機体に突き刺さったトゲはきっちりとトキオの体まで突き刺さっていることが重なって見える演出はこの作品ならではといった感じ。
しかし、辛うじて生き残ったトキオ。そして、別れ際のトキオの言葉にて奮起するカナタ。
デイジーオーガは足を含む各所が壊されてしまいましたが、その場所はもともと技術者達が集まっていたボーンヤード。カナタに託そうとしていた新しい角なんかも残されており、デイジーオーガの改修が始まるのかもしれません。
そういえばトキオのキャリアにも寄生型エンダーズの攻撃が当たっていた気がしましたが、大丈夫なのでしょうか。
ノワールとのすれ違い
トキオに託され、決意を固めたカナタに対して、ラストのシーンでどこか暗い影を落とすノワール。
前回のノワールは自身の調査で、自分がポンコツなのはそういう風に作られているからという事が判明し、これまで以上に自分がポンコツであることに過度な不安を抱いていた様子。
この回の寄生型エンダーズ探知失敗については、ムートンも同様に探知できていなかったのをみるに、メイガスから探知されないような存在なのかもしれません。しかし、自身がポンコツであるという不安を抱えているノワールからすると、探知できなかったこともまた自身がポンコツだからと捉えてしまったように見えました。
しっかり話し合えていれば、解決することかもしれませんが、シルヴァーストーム接近の緊急事態。何となく意気込むカナタとの間にスレ違いが生まれてしまいそうな気もします。
今回は、黒仮面がゼロ型メイガス狩りをしていた組織であることや、彼が探すカギが、ノワールであることが今回改めて示唆されました。このあたりの話がつながりカナタの元から離れ自ら黒仮面の元に行くなんて展開につながってしまうのかも。
20年前に機能停止したパスカル計画のクレイドルコフィン、おそらくその計画に関係していた鍵であろうノワール。シルヴァーストームとの戦い以外にもいろいろ謎が遺されていますが、このあたりを残り数話で拾い切れるのかちょっと気になります。意外と分割2クールなんてこともあるのでしょうか。
SYNDUALITY ELLIE 文庫版発売決定
現在、コミックアライブでコミカライズが進んでいるエリーを主人公としたスピンオフ作品『SYNDUALITY ELLIE』の小説版の発売が2023年9月25日に決定しました。Amazonでも予約開始。
漫画で公開されている範囲では、本編の裏話といった感じで本編でカナタを見つめるエリーの心情がアンジェと共に描かれている感じで面白かったです。
漫画1話については以下の記事で感想を書いています。
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