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面白おかしい狂気の世界 THE AMAZING DIGITAL CIRCUS: PILOT 感想

アメージングデジタルサーカス アニメ
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GLITCH Productionsによる、デジタル作品THE AMAZING DIGITAL CIRCUS: PILOT(アメイジングデジタルサーカス)のパイロット版が2023年10月14日にYoutubeで公開されました。

そちらを視聴したので感想。内容のネタバレも含まれますので注意。

※2023年10月27日カウフモをカウモフと記載していましたので修正。

アメイジングデジタルサーカス

明るく陽気な雰囲気を漂わせつつも、古いゲームのような世界に迷い込んでしまった女性ポムニーをメインに、ちょっぴり(とっても?)ダークな世界観で贈るブラックユーモアにあふれた作品。

冒頭のレトロ3Dゲームチックな描写(私はスーパーマリオ64を思い出しました)からぐりっと鮮明な映像に変わるあたりは、この世界がゲームの中ということを表しているのかもしれません。

主人公であるポムニーは記憶を失いこの世界に迷い込む。自分が誰なのかもわからない。ポムニーという名前も、アメイジングデジタルサーカスの管理をしているケインから与えられたもの。そんな彼女は、明るく陽気で狂ってしまいそうな世界での物語が描かれます。

ケイン

主役であるポムニーと並んで、お話の中で目立つのは、口の中に眼玉二つが並ぶキャラクターケイン。果たして何を考えているのか?

壊れかけたラガサを一瞬で直したり、何やら世界についても知っている様子、明らかに他のキャラクターとは一線をかくポジションにいる様子。しかし、全てにおいて万能というわけでもない。果たして、彼の目的は何なのでしょうか。

たくさんの眼

サーカスの管理をしているケインからは、この世界がたくさんの眼に見られているということが語られます。人前にお見せできない、バッドな発言には、自主規制の検閲音声までかかる徹底っぷりも、何らかの見世物であることを表しているのかも。他のメンバーはそうではありませんが、サーカスの中でも特殊なポジションにいるケインは、このサーカス自体が誰かへの見世物であるということを認識しているのかも。

もしかしたら、Youtubeに挙げられているこの動画を見ている私たちこそが、この多くの眼という事なのかもしれません。

抽象化

狂ってしまいそうな世界の中で、サーカスの登場人物を悩ませているのが抽象化と呼ばれる現象。くるってしまった人物が、口もきけない黒い巨大な化け物になってしまうというこの現象。抽象化してしまった人は、ケインですらも対処不能、ただ地下に押し込めているだけとなかなかの厄介種。

今回のお話では、ピエロのキャラクター(だったらしい)『カウフモ』が、抽象化して大暴れしたあたりが一つの主軸でした。そういえば、ピエロであったカウフモが抽象化した際に、同じくピエロであるポムニーが来たというのは何か意味があるのでしょうか。

もう一つ気になるのは、ポムニーを彼女の部屋に案内する前、部屋に張られたその部屋の持ち主だろう絵に描かれた×マーク、そして、最後抽象化したピエロが送られた、地価の空間に大量にいた同じく抽象化しただろう集団。おそらく、これまでも狂ってしまった人が抽象化して地下送りとなっていることが示唆されています。

ある意味この抽象化という現象こそが、彼らを狂わせる一つの理由になっているのではという気がします。

出口とヴォイド

不意に見つけた出口へと飛び込んだポムニーは、出口と書かれた扉の無限ループにとらわれてしまう。そして、果ては何もない空間ヴォイドへとたどり着いてします。ヴォイドへの到達を察知したケインは、ポムニーを拾い上げました。

ヴォイドとはまさしく虚無。おそらくゲーム的に何も存在しない空間ということを表していそうです。

気になるのは、ヴォイドに訪れる前、ポムニーが最後訪れた部屋には、古びたパソコンが置かれていました。これは、物語ラストで、アメイジングデジタルサーカスが映っているパソコンとそっくりなもの。果たして、あの部屋をポムニーが訪れたのはなぜなのか、気になるところです。

そして、この出口については、ケインは失敗作は見せたくなかったと言っていますが、果たして本当にそれだけなのか。

キンガーについての謎

チェスのキングのような姿をしたキャラクターキンガー。現在のサーカスのメンバーの中では、もっとも長い間、辛うじて正気を保っているとのこと。常にクッションを集め、その中に引きこもろうとしているのが印象的な彼ですが、何やら気になる要素も。

それは、ポムニーの部屋へ案内する際に前をとった部屋の一つに、キンガーとは色の違うチェスのコマのようなキャラクターの部屋があったという事。もしかしたら、彼と関係する誰かが既に抽象化してしまったのかもしれません。

今回のお話のラスト、ポムニーが見せるあの表情は実に味のあるものでした。来たばかりの彼女は、既に限界が近そうにも見えますが、果たしてこれからどうなってしまうのか。

今後のお話は?

今回のお話はタイトルにパイロット版とついています。現状2話などの予定も告知はされていない感じですが、非常に続きが気になる作品。

今回冒頭ポムニーの登場で台無しになったテーマソングによるキャラクター紹介での会話では、ちらっとテーマソングにポムニーも追加しなければ、といった話もありました。今後のお話が更新されたら追加されるのかというのも気になるところです。

感想

3Dで描写されたキャラクターはそれぞれ独特かつコミカルな調子を保っています。しかし、世界観から感じる影のせいで、その裏に何を思っているのかというのをつい想像してしまう。こういうブラックなユーモアにあふれた作品であるからこその面白さを感じました。

日本語は字幕のみとなっており、英語音声で見ていましたが、それぞれの声もキャラクターにぴったりですね。

既に異様な世界に慣れたサーカスの面々と、新しく来たばかりのポムニーがこの狂った世界に耐えかねている様子を面白おかしくちょっと悪趣味描いています。世界観の謎と、キャラクターたちの魅力につい引かれてしまう作品でした。

サントラ配信中

Spotifyなどの音楽配信サービスにてサントラの配信が行われているようです。

コメント

  1. 匿名 より:

    ピエロのキャラクターはカウモフではなく、『Kaufmo(カウフモ)』ですよ〜

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