2023年9月3より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第5作目の作品『仮面ライダーガッチャード』12話『暴走ライナー!暗黒ライダー!』の感想記事です。錬金術師が生み出した人口生命体ケミー。何者かによって一斉に世界に解放されてしまった101体のケミーを集めるため仮面ライダーに変身することとなった高校生・一ノ瀬宝太郎の戦い絵を描く作品。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
第12話『暴走ライナー!暗黒ライダー!』感想
ハリマ調査官
前回、錬金術協会に忍び込んでいたスパイであることが判明したハリマ調査官。
腕をワープさせるのは、空間の再錬成という禁断の錬金術だったようです。腕についたあざは、その錬金術の副作用。自分の腕を空間越しに分解して再錬成しているといった感じなのでしょうか。
宝太郎の、ケミーの言葉がわかる、ケミーは仲間という言葉を、釘宮の言う通り、実に無意味な認識と言ってのける。宝太郎の他のカードまで奪おうとするも、宝太郎の声によるケミー達による反撃で撃退。
結局、冥黒の三姉妹が言っていた、暗黒の扉を開き世界に変革をもたらすという目標に心を奪われていた様子。最終的には、アトロポスから役目は終わったとのことで消されてしまい、本当にただ冥黒の三姉妹に利用されただけの人物でした。
仮面ライダードレッド=錆丸
ハリマを消した冥黒の三姉妹による今回の本当の目的。前回からアトロポスが言っていた実験が始まり、物語は急変を告げる。
新たに完成したドライバードレッドライバーの実験台として選ばれたのは、錆丸先輩。ドレッドライバーにより強制的に変身させられる先輩。このときに使用したライドケミーカードは、レプリスチームライナーとのことで、デザインもよく見ると仮面ライダードレッドに似ており、変身のベースのカードとなったようです。今回のサブタイトルにもある、『暴走ライナー』は、このレプリスチームライナーを指していたようです。
しかし、仮面ライダードレッドは、非常に悪辣なうえに強力な新ライダーとなりました。仲間であるから攻撃できないだろうという三姉妹の意図に反して、普通は攻撃できないと言いながら、攻撃を加えたヴァルヴァラドをあっさり撃破。このあたりは、のちのスパナのセリフを考えると彼なりの覚悟を示した態度だったような気がします。
そして、ヴァルバラドを撃破し、次なる目標であるガッチャードに対しても容赦のない攻撃を加える。レプリカのケミーカードを使い、ガッチャードと同じ能力を使い戦う仮面ライダードレッド。これまで、ガッチャードが使用してきたケミーを使用してガッチャードを上回るような戦いを見せるというのはなかなか絶望感のある強さといった感じでした。
そういえば、ハリマ調査官が渡していたというブランクのケミーカードは、このレプリカを作るのにも利用されていたのかもしれません。そして、こんな風にケミーのレプリカを作ってくるあたり、ケミーを生き物ではなく道具として認識しているのは、錬金術師だけではなく、冥黒の三姉妹も同じようです。
しかし、仮面ライダードレッドに加えて、冥黒の三姉妹の攻撃で、仲間たちもピンチの中、覚悟を決めて錆丸先輩を攻撃しようとした宝太郎に対して、先輩の素顔を見せることで攻撃を止めるという悪質さ。
タブレットから聞こえてくる錆丸の悲痛な声、そして、宝太郎への攻撃を止めようと抵抗する先輩でしたが、それでも無理やり戦わされる。変身を解除した生身の宝太郎を殴るさまは、音も相まって非常に痛々しいシーンでした。
2023年11月27日にプレミアムバンダイよりドレッドライバーの予約開始となったようです。
エクスガッチャリバー
そんな最中、空が輝き姿を見せたのはUFO-X。ガッチャードに新たな武器『エクスガッチャリバー』を託す。エクスガッチャリバーという名前をその時思い出したようですが、これもベルトを装着したときと同じように宝太郎に映像を見せていたようです。その時ちらっと見えたシルエットは、UFO-Xを使った変身フォームの様でした。
その力で、一時は冥黒の三姉妹と、ドレッドを押し返しはしたものの、そこで力尽きてしまう。しかし、その隙に腕を串刺しにされていた先生が、辛うじて皆を逃がすことに成功。それでも、錆丸先輩を取り戻すことはできませんでした。
錆丸先輩を取り戻せず、失意に暮れる宝太郎たちに、厳しい言葉をかけるスパナ。「俺もお前らも死んでたかもしれない。何人もの錬金術師が命を落としてきた。お前らがいるのはそういう場所だ。」という言葉は、これまでの錬金術師としての彼がみせてきた態度の根っこにある物のように思えました。
今回は、これまでの話と比べて一気にシリアスなムード。これまでがお遊びだったことを示すように、冥黒の三姉妹の攻撃も容赦なく、生々しい怪我も多い、初の敗北回といった感じのお話でした。しかし、それでも諦めないという宝太郎の言葉で次回に続く。
12話気になったところ
前回、意味深に登場した割に、あまり出番のなかった釘宮調査官。彼が言っていた、レベル10ケミーを宝太郎にぶつけるか、といった言葉の意味が気になるところ。冥黒の三姉妹ですら取り逃がすレベル10ケミーを宝太郎に集めさせようとしているという事なのでしょうか。
そして、もう一つ気になるのはハリマの言っていた、「10年前に錬金術の心理をつかむ千載一遇のチャンスを潰した。」という言葉。果たして、10年前に何があったでしょうか。アトロポスが10歳前後の姿をしていることにも何か関係があるのかも。
次回13話『とりもどせ!ユージョー!×フォーエバー!』
ドレッドに変身したらこいつの力は尽きるよ、と邪悪さを感じさせるアトロポスの掛け声。次回錆丸先輩を取り戻すために、UFO-Xを求めるようです。錆丸先輩とも関係の深いUFO-X。そして、オカルトと言えば加治木といった感じで、彼も一緒にUFO-Xに呼びかけてくれるようです。
ここまで掘り下げてきたキャラクターたちを生かした、絶体絶命のピンチからの逆転+パワーアップ回といった感じの次回、非常に楽しみです。
今週のキングオージャー感想記事はこちら↓
仮面ライダーガッチャード 毎週日曜9:00放送中
近年の東映の戦隊や仮面ライダーは、TTFC(東映特撮ファンクラブ)や、AbemaTV、Tverでの一週間見逃し配信があります。
AmazonPrimeでは水曜日に最新話が追加され、全話見れますので過去話の確認には便利。あとから追いかけて見やすい作品となっています。この機会に見て見られてはいかがでしょうか?
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