2024年冬に放送開始の作品、企画Cygames,監督・ブレイバーンデザイン:大張正己、シリーズ構成:小柳啓吾、キャラクターデザイン:かも仮面による『勇気爆発バーンブレイバーン』5話『それはきっと、私には出来ないことだろう』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
5話『それはきっと、私には出来ないことだろう』
東京決戦前
今回の話は、ここまでのイサミが一人感じていた重圧に対して触れられるお話。一人思い詰めているイサミに対して、ブレイバーンとスミスがそれを助けるという話でした。
イサミが何やら空気が重いことを感じていたスミスですが、どうすればいいのか、話しかけることもできずに時間だけが流れていく。
そこに声をかけるブレイバーン。「私だけがイサミにしてあげることがあるように、君だけがしてあげられることもあるだろう。」というスミスへの声掛けは、イサミのためにスミスが何ができるかという後押しをしてあげているようでした。
しかし、その後のシーンで、何やら怪しげな部屋で一人何かを作っているブレイバーンと、予告でも見せていたねちゃついた感じのする笑顔は、ちょっと不気味ながらも少し笑ってしまう。
そんな、スミスが悩んだ果てに選んだのが、まさかのボクシングによる拳同志の殴り合い。イサミの拳が痛すぎるから、体ごと倒す反則をしてまで話しかけようとしたりと色々ワタワタしていましたが、最終的にはイサミの本音を吐き出させることができました。
ブレイバーンに乗れる自分しかデスドライブズに対応できず一人で気負ってしまうのも当然なこの状況、その中で周りが弱いから自分がやらなければいけないという、自分の本音を吐き出すイサミと、それを聞いたうえで、イサミの事を心配に思っている自分たちがいるという事を伝える。
その二人の声を拾おうと陰からマイクを伸ばすブレイバーンの姿には、ちょっと笑ってしまいましたが、その作戦自体には、隊長も加担していたというのは、ちょっと驚いたところ。
結果的に、この二人のやりとりは、部隊全体に広がることとなり、イサミ・スミスの間だけではなく、部隊全体の結束を固める結果となったようです。
この二人のやり取り、どことなく先日公開されたガンダムSEED FREEDOM でのキラとアスランのやり取りを思い出しました。こういった、本音を吐き出させるための殴り合いというのは、良いシーンですね。
機構特警スパルカイザー
ルルが言葉を学ぶのに見ていた特撮らしき映像『機構特警スパルカイザー』。ちょっとレトロな映像として表現されていたのを見るに、スミスが子供時代から見ていたヒーローといった感じでしょうか。ルルは、何やら楽しそうに見ており、ラストでイサミに放ったキックもこの作品を真似していたようです。
このヒーローに関して、今回少し気になったのは、何やらブレイバーンがビルドバーンを活用し趣味で作っていたらしき、フィギュアの中に、この機構特警スパルカイザーの立像が含まれていた事。
単に皆の好みに合わせて作ったというだけなのかもしれませんが、部屋にポスターまで張ってあるスミスの推しのヒーローだろうスパルカイザーの姿がここにあったのは、ブレイバーンとスミスとの繋がりを匂わせる要素のようにも思えます。さらに、スパルカイザーのカラーリングは、ブレイバーンのカラーリングと似ている感じがするのも怪しげ。また、ブルドバーンに関して触れたスミスに対して、いずれ君も知ることとなるだろうという発言も、スミスの今後を知っていると、とることができるのかも。
さらにルルからも、相変わらずスミスと呼ばれていたブレイバーン。今回はブレイバーンと訂正しましたが、やはりこのあたりも意図的に描かれているように思える。これまでの生理的に無理という発言は、最初スミスの事が苦手という風にも捉えられましたが、何かそれ以上の意味を含んでいるようにも思えてきました。
燃え上がる日本
本編終了後のCパートで描かれたのは、前回ラストに引き続き燃え上がる東京の光景。
タワーの上では、デスドライブの一体が立ち、燃え盛る東京。作戦では、ブレイバーンとイサミが先に乗り込むという事になっていました。いよいよ、次回首都決戦となるのでしょうか。
この新たな敵もスペルビアやルルと同じように、機械ノイズのような言葉を発しており、何を言っているのかはわかりませんが何かを喋っている様子。以前のブレイバーンとスペルビアとの戦いの際の会話を思い出すと、この二人も会話ができそうな気がします。
絶望的な状況に見える東京、ここに生き残りはいるのか、新たな敵はどのような対応を取ってくるのか。次回楽しみな引きとなりました。
5話『それはきっと、私には出来ないことだろう』感想
日本での決戦前に、イサミの内にたまっていた感情を吐き出させるための回といったお話でした。結果的に、仲間の中での結束も高まり決戦に向けた皆の気持ちを高めることに成功。
何やらブレイバーンも今回は裏方に徹し、スミスとイサミの関係が進むように後押ししていたりと、ここ3話ほどは最初の方に見せていた気持ち悪さもほとんど見せない、人のの気持ちをよく理解してくれる相棒ロボットといった感じになってきました。
違いの気持ちを伝えるボクシングシーンでは、ラストなかなかキレのある絵柄で描かれており迫力もあって面白かったです。
さて、そんな本編の中で、今回も引き続き、ブレイバーンとスミスの関係について少しずつ匂わせているようにも思えましたが、果たしてこの二人には何か関係があるのか、今後の話でも気になるところとなりました。
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