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アニメ ダンジョン飯 13話『炎竜3/良薬』 感想

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2024年冬に放送開始した『ダンジョン飯』アニメ、13話『炎竜3/良薬』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。

13話『炎竜3/良薬』

転がり始めるお話

前回のファリン蘇生成功による、バッドエンドからの逆転ハッピーエンド、あとはダンジョンから外に出れば無事解決、かと思わせてさらに転落させるというなかなかえげつない話の運び方が光った今回の話。

前回ラスト、不穏な描写から繋がるファリンの今回冒頭の行動。窓から飛び降りて、外に向かうという、普通の人間ならばあり得ない行動が、今のファリンの異質さを強調させる。

ライオスにそれを気付かせたのは、ケン助が倒れる音でしたが、果たしてそれは、ケン助の主への忠義ゆえか、はたまた、単に外に佇む異端の存在に恐怖した生き物としての本能による偶然か。今回の話を見ている限りでは、ケン助は、再びあの場から逃げるという選択肢を取ろうとしているように見えました。

ファリンが向かったのは、外に置かれたレッドドラゴンの亡骸。ファリンがいないことにに気付いたライオスが外に向かうと、そこに立つのは銀髪のエルフ。

以前、絵画の世界でライオスが遭遇したエルフ、まさにその人でしたが、やはり、このエルフが狂乱の魔術師であることが今回明かされる。

デルガル様をお探しするのがレッドドラゴンの仕事とのことで、その血肉を使い蘇ったファリンもまたレッドドラゴンとしてみており、デルガル様探しを続けさせようとしていました。

ファリンを心配するライオスでしたが、何やら異常な力で吹き飛ばされる。更には、狂乱の魔術師の操る古代魔術により、攻撃を受ける。

何やら、血肉を操り竜を作る魔法とでもいった感じのもので、普通の魔法では対処することすらできないという、マルシルの判断。辛うじてマルシルは対処することはできましたが、その顔が少しずつ狂ったように笑っていく様は、マルシル自身もギリギリの綱渡りを見せていた事を示しているようでした。

崩れた床に落下していく面々、抜け道のない狭い部屋、迫りくる壁。しかし、そこから救い出してくれたのはゴーストたち。一瞬襲っているようにも見えましたが、その行動は確かにライオス達を助けているようでした。

少し気になったのは、今回登場したゴーストたち、オークの話では、まだみな理性があると評されていた事。狂乱の魔術師は王はやがて戻るから不安がるなと解釈していましたが、どちらかというとファリンの事を心配しているようにも見えました。もしかしたら幽霊にも優しく接するファリンのことを心配していたのかもしれません。

オークたちとの遭遇

無事抜け出せたのもつかの間、ライオス達はオークに囲まれてしまう。以前であったオークと同様に、命を奪う事に躊躇のないオーク。しかし、ギリギリでセンシが野菜売りであることに気付いてもらい、また上の階層での族長との約束、列ドラゴン退治の話をすることで受け入れてもらう事に成功。

今回のサブタイトル後半の、良薬とは、まさにオークの作る薬の事を表しており、何やらカエルやら混じっている不気味な液体を、口移しで飲ませるシーンはなかなか圧巻でした。

最近は、すっかりゲテモノにもなれつつあったマルシルでしたが、まさに本当のゲテモノ登場により久々につらそうな顔をしていたシーンはすごく印象的。

しかし、会話をしてみると割と話ができるオークたち。特にチルチャックとの会話では、仲間を思う気持ちをよく理解してくれていることが伺えました。

チルチャック

狂乱の魔術師に目を付けられたことに気付き、迷宮からの脱出しなければならないと思うチルチャック。そのためなら、仲間に嘘をついてでも外に出る必要があるという。これに関しては依然ライオスに話していた、仲間を騙すのはいけないというその言葉が自分に戻ってきているようなシーン。ライオスのものは、冗談で済んだ話でしたが、チルチャックの言葉は、命にかかわる話。

だからこそ、チルチャックは嘘をついてでも、地上に戻らせようとする。しかし、その本質、彼の心の奥にきちんとあった、仲間の命のためという、嘘をつく理由。オークの言葉に気付かされた、それこそが今回の話の一番重要な点であり、チルチャックというキャラクターを表していたように思えました。

そして、そんな仲間を思っての言葉だからこそ、センシもまたチルチャックを助ける言葉を出してくれ、頑なにファリンを救おうとするライオスの心すらも動かせたのかなという気がします。

ライオスからしても、一度地上に戻るという選択肢は苦渋の選択。それでも、それを選び再びのダンジョン攻略に挑むことを目指す。

ここから以前の仲間たちとも再び協力するなんてこともあるのかもしれません。

ダンジョン飯13話感想

いよいよ本筋に狂乱の魔術師が絡んできて話が大きく進展。

今回は、チルチャックが、素直ではないけれど、本質的には仲間の為を思って動いているという事がよくわかるお話でした。

一度ダンジョンの外に戻り準備からの再攻略となるようですが、狂乱の魔術師に目を付けられた一行、素直に同じように攻略できるのかは気になるところ。

そして、今回薬を飲んだまま気絶してしまったマルシルもどのような反応を見せるのか。次回、一度地上に戻っての話となるのかもしれませんが、どのようになるのか楽しみです。

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