2024年春に放送開始の作品、原作:支倉凍砂、総監督:高橋丈夫狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』2話『いたずら狼と笑えない冗談』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
2話『いたずら狼と笑えない冗談』
教会で雨宿り
ホロと共に旅に出たロレンスでしたが、急な雨に降られる。荷物は毛皮という事もあり、早々に教会に避難。この辺のフードの下りは、確か獣付きと思われると教会から異端者認定される可能性があるため、耳なんかは見られないように徹底していたフードを被るという話だった気がしますが、省略されたのかこの辺ではまだ説明がなかったのかちょっと記憶があいまい。
しかし、教会での体を拭くシーン、ホロを全裸で動き回らせながらも局部は見せないように尻尾や髪なんかで隠しており、割と危なげなカット多めの割に白い光みたいなのを一切だしておらず、なかなか器用な絵作り。きちんと、ロレンスは気にかけて動いて目をそらして動いているのもよくわかる感じになっており丁寧でした。
そんな協会の夜には、とあるぶどう園持ちの領主さまとロレンツの会話。そして、そこに絡んできたゼーレンとの会話が続く。ロレンツに銀の含有率が変わるという情報に噛まないかという話がされる。金を持っていない新人行商人が、情報を信じて儲けたロレンツから、手数料を貰うという契約。なかなか、ゼーレン胡散臭い感じがします。
しかし、ホロの嘘を暴く耳によりゼーレンが嘘をついていることがバレる。しかし、何について嘘をついているのかは不明。むしろ、その嘘を利用すればより儲けが出せると、話が転がっていくのは、この作品らしい話の流れです。このあと、何やらひと騒動あったことは覚えているのですが、原作を読んだのもだいぶ前という事もあり、何が起きたかはすっかり忘れてしまっており、どうなるのか気になるところです。
この嘘を暴く耳の下り、序盤のホロの尻尾の先の美しさを自慢に対する、ロレンスの適当な返しがあとあとになってばれていたことが判明する流れはよい雰囲気。あの場は、わかっていても聞き流しつつ、後でバレてましたよと伝えるあたりが、実にいたずら好きなホロらしい話でした。
いたずら狼と笑えない冗談
今回のサブタイトルにもなっている、いたずら狼と笑えない冗談、については狼と野犬の違いを語るホロの冗談を指していた様子。狼であったホロ、人間を襲う術を語るのはホロからすればちょっとした冗談。しかし、ロレンツからすれば、実際にあったつらい出来事。少し気まずくなる二人ですが、逆にロレンツからの人を襲ったことがあるのか?という疑問への問いに「いくらわっちでも、答えたくないことがある。」と傷ついた姿を見せて、次の瞬間には、笑顔を見せおあいこじゃなと水に流す。
たわいもない冗談を言い合う会話シーンでしたが、ラストの「ぬしとわっちは、生きてきた世界が違いすぎる。」というセリフにより、ここの小話が、狼と、人間という二人の間にある大きな違いを感じさせる流れになっており、ここからの二人の関係を考えさせるようでした。
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