2023年9月3より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第5作目の作品『仮面ライダーガッチャード』43話『愛・哀・AI? 憎しみを消す力』の感想・考察記事です。錬金術師が生み出した人口生命体ケミー。何者かによって一斉に世界に解放されてしまった101体のケミーを集めるため仮面ライダーに変身することとなった高校生・一ノ瀬宝太郎の戦い絵を描く作品。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
43話『愛・哀・AI? 憎しみを消す力』
錆丸先輩と兄
今回のお話で主題となったのは、錆丸先輩の兄弟の関係とそこに関わるカメドーン。
そもそも、カメドーン自体が二人の作り出したケミーだったのですが、そのあたりを兄が勘違い。弟が作り出したケミーを自分の手柄にしたという罪の意識と、弟がケミーを作ったという事実があれば狙われてしまう故にそこから守るためという弟への愛。二つの感情が混ざり合いぐちゃぐちゃになってしまっていたが故に、弟につらく当たるというなかなか複雑な心境を抱えていた様子。
そんな気持ちに目を付けられ、カメドーンのマルガムへと姿を変えられてしまう兄。そして、兄が作り上げた研究、人格をコピーしたAIこそが、グリオンのねらいであったことが明かされる。そういえば、錆丸先輩のアイザックがやたら口調が辛辣なのは、本人の本心を代弁とかではなく、AIのコピー元である兄の口調がそのまま出ているだけだったという事もさりげなくわかる。口は厳しいですが、常に弟を気にかけた発言をしており、不器用ながらも弟を思う気持ちが伝わってくるのが良い塩梅でした。
そして、アイザックのAI研究の成果を奪い、グリオン自身の人格をコピーし作り上げられた仮面ライダードレッド、ことドレッドルーパー。それに対して立ち向かう、エクスガッチャリバーを受け取った錆丸先輩。
かつて自分の身をボロボロにしたトラウマに対して、立ち向かうという。これまでも度々ケミーやマルガムに生身で立ち向かう事も増えていた錆丸先輩だからこそ、兄への思いとカメドーンの力を借りることで、ドレッド撃破へとつながる成長を感じさせる良いお話でした。
102体目のカメドーンについては、不安定なはずなのに外に出ていたりと色々と不可思議なことがありました。しかし、それもまた自分を作り上げた兄弟を仲直りさせるためだったという、ケミーの善性が描かれる。まだまだ不安定で消えてしまったカメドーンでしたが、終盤また再登場なんてこともありそうです。
グリオン
こんなところにいたのかマミーという発言であったり、研究自体はAIの実が目的であったグリオンでしたが、何やら所長自身には思うところがありそうな空気がありました。
所長もグリオンからこの研究所を守ってといい敵対する姿勢は見せているようですが、かつての研究仲間であったグリオンに対して特別な想いを抱えていそうな雰囲気もある。ラストシーンでは、研究所を去ろうとするグリオンに対して話しかけ、何かを耳打ちされる。この時の言葉は視聴者にも伝わらず、所長だけが聞いていましたが、果たして最後に何を言われたのか気になる所です。
そして、帰ってきたグリオンは、彼のために玉座を用意していたアトロポスを娘として抱きかかえる。特にアトロポスに対しては特別な思いを持っていそうなグリオン。AIを使い無人のドレッド、ドレッドルーパーを大量に作り出せるようになっただろう彼。とはいえ、ドレッドルーパー自体は彼がジェルマンの力を得て作ったゴーレムがあったことを思うとそこまで差はないように思える。果たして何のためにドレッドルーパーを作ったのか、再び復活した彼がどのように立ちはだかってくるのか気になる所です。
次回43話『ディープな記憶が開くとき』
ここにきてまさかの加治木回。何度も何度も記憶を消されてきた加治木、ここにきて何やらその封印された記憶が不安定になってしまう様子。聖さんも登場し、恋物語最高潮とのこと。
宝太郎との関係も深く、ある意味一般人代表でもある加治木にきちんと最後のエピソードが描かれるというのは非常に楽しみ。錬金術に関する記憶を消すという、スタンスに影響を与えるお話にもなりそうです。
仮面ライダーガッチャード 毎週日曜9:00放送中
近年の東映の戦隊や仮面ライダーは、TTFC(東映特撮ファンクラブ)や、AbemaTV、Tverでの一週間見逃し配信があります。
AmazonPrimeでは水曜日に最新話が追加され、全話見れますので過去話の確認には便利。あとから追いかけて見やすい作品となっています。この機会に見て見られてはいかがでしょうか?
なおTwitchやAmazonPrimeのウォッチパーティー機能にも対応しているため、会員同士なら同時視聴も可能。Twitchで普段配信されている方は同時視聴などを企画されてみてもいいかもしれません。
コメント