2024年11月13日配信開始、週刊少年サンデー2024年51号で連載された龍と苺216話『クラスの違い』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
クラスの違い
藍田苺が生きていることに対する反応
前回明らかになった藍田苺115歳がロボットを操作して遠隔で対局をしていたという事実は、志水会長の元、しっかりとその根拠を添えて世間に公開される。
素のサプライズには、普段は飄々としている印象のある黒田道化師までも流石に驚いている様子なのが印象的。そういえば、河下百八段なんかは苺ちゃんの大ファンとのことでしたが、この真実を聞いて顔を青くしていますが、知らぬ間に、藍田苺と対局していたことがわかり、果たして今どのような心境でいるのかなかなか気になる所。
しかし、今回苺ちゃんの死亡を世間に伝えた際には、何やら葬式自体もしっかりやっていたこともわかり、これは流石にみんな死んだと思うのも当たり前。ここで気になるのは、なぜ苺ちゃんが、自分を死んだことにしてまで今回の竜王戦に挑もうとしたのかというあたり。今の苺ちゃんが戦いたいと思っている相手、というのが大きな謎として残っているようです。
寒河江
まさに伝説ともいえる存在が突然目の前に現れ、すっかり飲まれてしまった寒河江でしたが、そこを苺ちゃんの言葉が立ち直らせるというのは、流石の貫禄。まさに、胸を仮に行くつもりで、自分の全てをぶつけて戦うという流れになるのは、非常に良い展開でした。
しかし、それでもなお苺ちゃんの勝ち方は圧倒的。あえて、飛車を竜王に成らせずにその番での詰みの状況を作らせないことで、更に先で詰ませるところまで読み切って勝つという一番かっこいい勝ち方まで決める。この一番カッコイイ勝ち方ですという解説も、将棋の事にそこまで詳しくなくても、すごいことをやっているのだとわからせてくるのが良いですね。
きっちり2連勝で勝ちを決めた苺ちゃん。次の相手は、竜王戦タイトル黒田道化師との7番勝負となる様子。何やら癖も強そうな黒田道化師、竜王戦では最後の相手となりますが、果たして苺ちゃんの目指す相手は彼なのかどうか、色々と気になるところです。
しかし、今回寒河江を奮い立たせ、そのうえでかっこよく勝ち、よい笑顔顔で勝利を決めた苺ちゃんですが、きちんと斬られた腕を片手に持っていて、ちょっと笑ってしまいました。
苺ちゃんが急戦を仕掛ける理由?
今回、寒河江が思った苺ちゃんがここまで急戦を仕掛けている理由はなぜかという疑問。まず最初に思い浮かぶのは、115歳という高齢ゆえに、長丁場は耐えられないのではないか?というもの。ただ、こちらは本編中に寒河江も思い浮かび自らの考えで否定しており、どうやら単に体が持たないというわけではない様子。
そうなってくると、この急戦の理由もしかすると今の苺ちゃんが戦いたい相手にも関係しているのかもしれないと思う。以前から、本当に戦いたい相手は今の時代の将棋の計算をしているAIなのではないかと予想がありますが、もしかすると、AI相手に自分の手を見せておきたくがないゆえに、できるだけ短い場で試合を切り抜けようとしているなんてことはあるのかもしれません。
全ての対局はAIにより判定が出されているようですし、このアマチュア竜王戦の対局もすべてデータとして記録されていると考えるのが自然、急戦を仕掛けて少しでも自分の手を見せないようにすることで、学習されないよう手を打っている、もしくは、今の苺ちゃんは急戦を仕掛けてくるものと学習させているなんてことはあるのかもしれません。
個人的には、今の苺ちゃんはAI相手に究極の番外戦術を仕掛けているとかなのかなと、考えていしまいます。
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