2025年2月26日配信開始、週刊少年サンデー2025年14号で連載された龍と苺230話『ドラゴン社』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
ドラゴン社
まさかのドラゴン
ムサシとの戦いを終え、早速次の試合が始まる。次の相手となるのは、ドラゴン社が開発した将棋AI『龍』、その見た目はその名の通りのドラゴンで、あまりの直球さに出てきた瞬間ちょっと笑ってしまいました。何やら火を噴く演出だったり、試合中にギャオオと鳴いては苺ちゃんに叱られていたりと、突拍子もない相手にも年の功の冷静さを見せる苺ちゃんがいちいちツボにはまる展開。今回の相手は、人間相手を意識していなかったムサシと異なり、苺ちゃんに対する対策をきっちり用意してきたAIということで、ある意味ここからが本番の戦いとなりそうです。この龍、ムサシのような会話能力は持っていないようにも見えますが、一応レギュレーションでは両手があって駒をさせること、正座ができること、そして、声を出してありがとうとか負けましたが言える、という制限がされているため、発話自体は可能なのかも。ただ、それでもまだその内心とも呼べるものは見えておらず、ムサシが見せたAIの進化のようなものを見せてくるのかは気になるところ。
しかし、今回の対局、ある意味『龍と苺』というタイトルを再び回収してしまっている試合という事で、何かあるのかとちょっと思わせてきますがどうなるのでしょうか。
ムサシ爆発の謎
そして、今回その話の裏ではムサシが爆発した謎についても触れられる。ムサシの開発チームは、すでに解散、残されたのはムサシの残骸と本田さんのみ。ただ、そのムサシの残骸については、思考を行うAIチップと記憶にあたるハードディスクのみが粉々に吹き飛んだとのこと。この直後のハワードの嬉しそうな顔は、これはシンギュラリティを起こした影響に耐えられなかったパーツが爆発したということを感じとってのものか。
ただ、それでも当然まだ重要パーツのみが爆発した理由については、はっきりとしないまま。少なくともあの時点では、ムサシは外部とのネットワーク接続は断たれていたいたこともあり、外部から何らかの要因で爆破されたという事は考えにくいですし、シンプルに負荷に耐えられなかったというだけなのか。もしくは、解析できないように自ら爆発したとも捉えられますが、ムサシがそれをする理由もないですし、このあたりの謎は次の龍との戦いで何か語られるのか。
苺ちゃんとの対局の裏で続く、AIの進化にまつわる話。こちら側が苺ちゃんとの戦いにどのようにつながってくるのかも、なかなか気になるところです。
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