2025年4月9日より放送開始、監督:鶴巻和哉 脚本:両榎戸洋司庵野秀明 キャラクターデザイン:竹によるテレビ放送版 機動戦士Gundam GQuuuuuuXの10話『イオマグヌッソ封鎖』の感想・考察記事です。ネタバレを含みますので注意してください。
10話『イオマグヌッソ封鎖』
ニャアンとマチュ
前回のララァとマチュとの遭遇から舞台はイオマグヌッソが完成した段階まで一気に話が進展。ソドンに拾われていたマチュですが、いつのまにやらシャリア・ブルから訓練を受けており、コモリさんからの態度も少し柔らかくなっていたのが印象的でした。
そして、その一方でキシリアの元でジオンの軍属としてジフレドに乗るニャアンの姿も描かれる。エグザベ君に対しては厳しい態度を見せるニャアンでしたが、キシリア様には自ら手料理を振舞いたいと思うほどすっかり心奪われてしまっているのが伺えます。
今回のラストでは、二人が再び接近する様が描かれましたが、ニャアンは大量破壊兵器であるイオマグヌッソを使用した軍人。マチュは、シャロンの薔薇を兵器として利用されるのを阻止が目的、そして、そんな破壊兵器を使用したパイロットを許せないともはや敵対せざる負えない状況。
そしてこの二人、キシリア・シャリア・ブルからそれぞれ銃を受け取っているというのもなかなか意味深。互いにそれぞれの銃に対する想いを語られると同時に受け取っており、最後には生身で互いに銃を向け合うなんてこともあるのかも。ニュータイプは力であるというキシリアと、ニュータイプがニュータイプとして生きられる未来を作りたいシャリア・ブル。ある意味二人の意思が託された戦いという面もありそうです。
そして、既に人を何人も殺してきていたニャアンと、未だ一人も殺しはしていないマチュ。二人の結末がどのようになるのか気になるところです。
ギレン暗殺
イオマグヌッソ完成に合わせて、キシリアとギレンが戦争以来久しぶりに再会…となったのですが、思った以上にギレンの出番が短い。まさかの再会の場面でそのまま毒ガスによって暗殺されてしまうというちょっと寂しい末路。キシリアが常につけているマスクに意味を持たせた流れになっていました。
キシリアですが、当然ギレンを殺しただけでは、まだ反攻勢力が残ると考えていたようで、その一掃まで今回一気に図る。護衛として連れてきていたビグザムに関しては、ジフレドとギャンの部隊により撃破。更に、ア・バオア・クーに関しては、ゼクノヴァを兵器に転用したイオマグヌッソにより一撃で吹き飛ばしてしまう。
ちょっと気になったのは、イオマグヌッソによる攻撃が月の向こう側にあったはずのア・バオア・クーが、近くに出現した上で焼き払われたという事。ビギニングでのシャアがシロウズとして生きている、そして、シュウジもまたどこかへ転移しただけだとするなら、そもそもクノヴァ現象自体は本来何かを破壊する力はなく、単にその空間の位置を入れ替えているだけのように見える。そうなると、イオマグヌッソは、ゼクノヴァを利用して攻撃対象を至近距離に転移、そこにソーラ・レイをぶつけるという兵器なのかもしれません。
ともあれ、イオマグヌッソを手に入れたことで、宇宙での敵の排除に成功したキシリアですが、気になるのはニャアンの髪をすくシーンで、地球産の香水がまもなくこの世界から失われる、と語っていた事。つまるところ、このままイオマグヌッソを地球に放ち、次は地球の敵すらもすべて排除しようとしているようにも見えます。
てっきりギレン派の排除は見せしめ、その後は地球連邦に対する威嚇程度にとどまるのかと思っていましたが、本当に地球に向けてこれを撃つなんてことがあるのでしょうか。
シロウズは何を狙っている?
以前チラッと話題に上がったレオレオニール博士が登場、話ぶり的にギレン派の人物だったようですが、流石に裏でギレン総帥が暗殺されているとは思ってもみなかった様子。
しかし、折角登場するもギレンと同じくその出番はほんの僅か、キシリアの特命を受けてやってきたジフレドにより邪魔とあっさりと排除されてしまいました。
ここで気になるのは、同じくその場にいたシロウズが、ジフレドの出現に危険を感じ取ったのかあっさりとその場を離れていたという事。
おそらく、シャアであろう彼ですが、ここまでの話を見ているとどうやらイオマグヌッソの建造計画から絡んでいたようですが、果たして何を目的として動いているのか。
ただ、赤いガンダムがシャロンの薔薇を目指していた事、彼自身もイオマグヌッソの計画に絡んでいた事、そして、シャロンの薔薇がララァ・スンであるあたりから考えてみると、もしかすると、ソロモンでのゼクノヴァの際にシャロンの薔薇の中のララァと交流、彼女を助けるために動いているだけなんてことはありそうです。今回の話では、シャリア・ブルのいったニュータイプが人殺しに利用されるのは忍びないという意思をシャアも持っており、動いているなんてことはあるのかもしれません。
アルファ殺しとは?
次回予告では、アルファ殺しというワードが登場。このアルファというのは、おそらく赤いガンダムに搭載されているアルファサイコミュ。
今回、マチュはジークアクスであればシャロンの薔薇を助けられるとシャリア・ブルから語られており、ジークアクスがアルファ殺しであるが故にそれに導かれ行動するマチュだからこそシャロンの薔薇を助けられるという風にも見えました。
しかし、なぜアルファ殺しであるジークアクスにそれが可能なのかという点には謎が残り、そもそもジークアクス自体にも何らかの意思があるような描写もこれまであり、ジークアクス自体もシャロンの薔薇の解放を望んでいるように見えます。赤いガンダムに搭載されたアルファサイコミュこそが、シャロンの薔薇を縛っている原因なんてこともあるのかもしれませんが、このあたりは、今後の話で明かされることになりそうです。
キシリアからニャアンへ送られた手紙についての考察
少し調べていたところ手紙に書かれていた文字列を解読できました。思い掛けない言葉が出てきましたが、結局この手紙は何だったのかというのを考察しています。
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