2025年10月24日配信開始、つるまいかだいよりアフタヌーンにて連載している漫画『メダリスト』の2025年12号にて連載されたJGPファイナル中国大会SP(後編)の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
JGPファイナル中国大会SP(後編)
いよいよJGPでのいのりさんの演技のスタートとなった今回は、今回祈りさんが使用する曲を使用する『カンフー・ナルキッソス』を如何に演技に取り入れていくのかが描かれる。
踊りだしとなる最初のページ暗く重めな雰囲気、次のページで明るくパッと笑ういのりさんの笑顔に転じるあたりが非常にかわいらしく画面が一気に明るくなったのを感じさせる。以前の失敗を連想させる周囲からの手拍子というプレッシャーを乗り越えながら、今回の演技とジャンプすべてを完璧にこなす流れは、現在のトップを掴む流れの説得力が凄く出ている。
そんな今回特に目を引いたのは、一連の動きを見開き一杯に描いているページ。背景のストーリー描写、司先生との特訓の描写、そしてそれを糧として描かれる今のいのりさんの演技が前面に押し出されていてすごく見ごたえのある1ページ。更に、そこから続く流れは、よりその動きの激しさ大きさが強調されていくように描かれてい見ているだけでもその勢いが感じられてすごい。そこの動きが大きいからこそ、最後の完走でバシッと止まっているシーンも決まっていて本当に見ごたえのある演技だったことが漫画からも伝わってくるのが良いですね。
今回JGPで1位を掴む展開もお話の流れ以上に、描かれたキャラクターの動きからもきっちり伝わってくれるのがすごい漫画だなと思いました。
そして、演技をするいのりさんの裏での司先生の盛り上がりっぷりも毎度のことながらよい感じ。モニターに映し出されてしまうあたりは思わず笑ってしまう。
そんな中、今回1位を掴んだいのりさんですが、この後ダリアちゃんが続くというのが気になる所。「おこがましい」の言葉は今もその胸にきっちり残っているようで、明るく舞台を降りたいのりさんに対して、その暗さがなかなか不気味。前回もそうですが、ほとんど姿を見せていないにもかかわらずしっかりと存在感を残しており、果たして次回に何を見せてくれるのかと楽しみです。


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