2025年11月26日配信開始、週刊少年サンデー2025年52号で連載された龍と苺266話「今が瀬戸際」の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
今が瀬戸際
強すぎるマッポ
マッポ相手に二連敗となった苺ちゃん、シンプルにこれまでのBird社のマッポの実力はこれまでのAIとはレベルが違うようです。今回ハワードと語るマッポは、苺ちゃんをこれまでの竜王戦での相手と比べてなお上位の腕前と評しており、彼女がこれまで勝ち上がってきた実力そのものは間違いないないもの。しかし、それですら負けることはないというマッポの強さが際立っているようにも思えました。
そんなマッポですが、ハワードと語る最後の一コマはどこか寂しげにも見えましたが、今回の苺ちゃんとの戦いを見ていると、自らがシンギュラリティを迎えられる条件がそこに無い事を悲しんでいるということなのかもしれません。
手を抜くマッポ
次の対局は、ボリビアウユニ塩湖となり、ピラミッドに引き続き何か問題が起きないか詰められている志水会長の様子にちょっと笑ってしまう。とはいえ、30年間の付き合いとのことで、すでにかなりの期間ここでの開催が行われているようです。
そんな対局は、苺ちゃんの有利に進行…かと思いきや、どうやらマッポはこの対局を通して自らシンギュラリティを迎える条件を試している様子。あえて一度状況を悪くして接戦に持ち込めば、シンギュラリティを迎えることができるのではないか?という考えの元動いているようですが、作中で指摘されている通りそれでどうにかなるものとは思えない。ただ、もはや勝つこと自体は当然という状況にあるマッポからすれば、少しでも自らの開発者であるハワードの願いに応えたいという想いもあるのかもしれません。
最初こそ、そのマッポの考えに乗せられていた苺ちゃんですが、対局の最中マッポの思惑に気付くこととなる。マッポからハンデを与えられた、舐められた戦いであると同時に、これで勝てなければここから先絶対に勝てないだろうと思ってしまう状況になる。とはいえ、まだこの対局は3局目ということを考えると、負けてしまう可能性もまだあるというのが怖いところ。
後がなくなるまで追いつめられるのか、一度は勝利してつなぐことになるのか、次回どのような決着を迎えるのか気になるところです。


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