2023年9月3より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第5作目の作品『仮面ライダーガッチャード』19話『りんねの夜明け!覚醒・マジェード!』の感想記事です。錬金術師が生み出した人口生命体ケミー。何者かによって一斉に世界に解放されてしまった101体のケミーを集めるため仮面ライダーに変身することとなった高校生・一ノ瀬宝太郎の戦い絵を描く作品。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
21話『マッドウォーリアー、黒炎のヴァルバラド』
再びのスパナへの試練
恒例の冒頭のナレーション、「両親の死の記憶とガッチャンコ」は流石に前回の話の流れをいつものテンションというわけではなく、ちょっとシリアス目な空気となっていました。
前回の時点でもスパナの両親を目の前で殺すというえげつないことをしていたエンジェルマルガムでしたが、今回再び生き返らせて殺すという、容赦のない作戦。まさにスパナの黒い炎を引き出すためなら何でもやるというグリオンのえげつない姿勢があふれていました。
前回に引き続き、スパナのこれまでのクールな感じがすべて崩れ去っている様子が印象的でした。これまで鏡花によって身に着けた自分を律する力を見失っているが故の姿。そして、ある意味両親を目の前で殺された時の自分自身が表に出ていたのかもしれません。ここまで、クールな様子を保ってきたスパナだからこそ、ここで弱さを出した彼の姿が印象的に残る展開でした。
しかし、そんなグリオンの目的に利用されるのを察したスパナの両親は、何やら錬金術を発動し自分たちを蘇生できないようにする。何やらパーツのようなものを二人で破壊して崩れ去っていました。
そういえば、死者に錬金術は発動できない、という点は前回触れていましたが、スパナの両親は何やら術を発動していました。今回エンジェルマルガムもその点を指摘していたので、イレギュラーが起きた様子。何やら裏で動いているミナト先生が何かした可能性もありそうですが、単にスパナの両親の想いの力故ということなのかも。ただ、わざわざ触れていた当たり、今後に絡む話なのかもしれません。
しかし、両親の蘇生ができなくなったことを知ったグリオンはスパッと次へ、これまでスパナを支えた鏡花の殺害へと作戦を変更。本当に人間のことをただの実験材料程度にしか思っていなさそうな感じが怖いですね。
宝太郎
両親の再びの死、エンジェルマルガムは逃げ、憎しみをぶつける対象を見失う荒れ狂うウィールマルガム。
それをどうにか止めようとする宝太郎。イグナイトの力を抑えての攻撃でスパナの意識を失わせ変身解除させる。
ここからの宝太郎、いつも以上に震えた声が震えた感じになっていてよかったです。いくら力を抑えたとはいえ、自分の力でスパナを傷つけ、意識を失わせてしまう。目覚めないスパナの横で何を思っていたのかというのを想像すると、彼のあの時の慌てぶりも想像できる気がします。
そんな宝太郎達の仲間という言葉は、スパナには届かない。それでも、宝太郎達はスパナを助けるため、鏡花の新ベルト開発に協力。
今回、スパナが黒い炎を乗り越えること自体は、鏡花によるこれまでの自分自身と、両親の最後の言葉故ありましたが、それでも宝太郎達の協力が新たな力の元になっているというあたりも描かれているのがよかったです。
ミナト先生とラケシス
前回、グリオンのやり方に恐れを感じているようにも見えたラケシス。自分たちも不要になればあっさり処理されるのではないかという疑念を抱く。
グリオンを裏切ろうという他の姉妹への提案はあっさりと跳ねのけられる。過去パートでは、グリオンにべったりだったラケシスがこういう姿を見せているというのは、なかなか印象的。冥黒の三姉妹については、わからないことの方が多いですが、彼女たちも変わっているということを象徴するキャラクターとなりそうです。
そして、そんなラケシスの裏切り話を聞いていたもう一人の人物が、ミナト先生。今後、ミナト先生ラケシスの間での絡みが増えそうな話でした。
そして、そんなミナト先生は、今回も悪役に徹しながらもスパナをサポートしているようでした。
自分が鏡花を殺したと伝え、スパナの憎しみをあおる。しかし、そんなことをしながらも、ドレッドに変身してウィールマルガムと戦う様子は、そのままではスパナ自身が化け物になると警告するかの様子。
表向きこそ、グリオンの言うがままを演じているようですが、その裏でスパナたちを思って行動している様子がうかがえます。スパナとの戦いの果て、ぼろぼろになったミナト先生。まだ悪夢は晴れることはないとのことですが、果たして何を知っているのか、何のために自らを犠牲にして動いているのか、今回ちらっと触れられた鏡花さんとの関係は?などなど今後の展開が気になるところです。
仮面ライダーヴァルバラド
ミナト先生との戦いの中で、転がる両親の二つの指輪、その光によりスパナは消されていた最後の記憶を思い出す。
黒ではなく、赤い炎をヴァルバラッシャーに宿し生身での戦闘、そしてそこからの、ヴァルバラドライバーによる仮面ライダーヴァルバラドへの変身。
記憶を消されていた故に忘れていた両親が伝えたかった最後の言葉。そして、スパナのために記憶を消しここまで育てた鏡花の想い。その二つが揃って再びスパナが、自分自身を取り戻す流れは非常に良かったです。
そして、そんなスパナに合わせて、マッドウィールも自らを再錬成した『マッハウィール』に進化。前回も、かなりスパナを心配していたような動きをしていたので、ここで一気に進化するのはよかったですね。
いきなり『ジャマタノオロチ』と『ガッツショベル』を利用した新フォームまで登場して大活躍。まさに、前回のためを一気に晴らすような回となりました。
今回のラスト、宝太郎達に対してはいつものようにクールな態度で離れたスパナ、鏡花の元へ向かった彼が、前回のひっくり返したチェスを元に戻す様子は、まさにこれまでの10年の成果が出たようでよかったです。
いよいよ3人の仮面ライダーが揃いそろそろ話も大きく動きそうです。
次回22話『愛は刃!ケミー・ストーリーは突然に』
と色々話が動きそうと思ったところで、次回予告「ケミーの王子様ズキュンパイアがやってきた!」とまた斜め上の方向にアクセルを踏み込んできました。
年末からなんだかんだ真面目な回が続いていたガッチャード。これまでシリアス続きだった中、久しぶりにもう一つの本領を発揮する様子。蓮華の恋ズキュンパイア様とのことで、蓮華に焦点が当たるのか、そうでもないのか。果たして何が起きるかわかりませんが、次回を楽しみに待ちたいところです。
仮面ライダーガッチャード 毎週日曜9:00放送中
近年の東映の戦隊や仮面ライダーは、TTFC(東映特撮ファンクラブ)や、AbemaTV、Tverでの一週間見逃し配信があります。
AmazonPrimeでは水曜日に最新話が追加され、全話見れますので過去話の確認には便利。あとから追いかけて見やすい作品となっています。この機会に見て見られてはいかがでしょうか?
なおTwitchやAmazonPrimeのウォッチパーティー機能にも対応しているため、会員同士なら同時視聴も可能。Twitchで普段配信されている方は同時視聴などを企画されてみてもいいかもしれません。
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