2024年9月11日配信開始、週刊少年サンデー2024年42号に連載された名探偵コナン新シリーズの5話 『茜色の千秋楽』の感想・考察記事です。ネタバレもあるので注意してください。
FILE1133「茜色の千秋楽」
答え合わせ
5話目にして千秋楽、一連の事件の答え合わせが行われた今回のお話。
1件目の事件については、概ね予想通りで、やはり倉石さんと楢沢さんの屋上での事故により楢沢さんが死亡。それを庇うために、スマホを投げ込んでいただけだった様子。スマホについては、上まで言って投げて戻ってくるのはちょっと無理があるかなとは思っていたので、雑踏から放り込んだの方が自然か。
なお、楢沢さんのポーズは単に偶然、さらには傀儡の悪魔のメッセージもその場で犯人っぽさの演出の為というだけのものだった様子。その後、事件の件を垣脇や、長窪に察せられ脅されたことで、この二人を殺しながら合わせてメッセージを作っていくという流れだったようです。そもそも、1件目は想定していない事故。2件以降は即興で流れを用意したものと庵坂さんのアドリブ力が光る事件でした。
流石だと思ったのは2件目の事件。作中でちらっと触れていたマネキンを使ったというのが正解。まさかのタブレットに自分の顔を写し、ベッドの中に隠しておくという大胆不敵な犯行は予想もつきませんでした。きちんとホクロの位置が反転しているといった証拠もあり、読み込み不足を感じる。
私は、音声の出るタブレットを紐で吊るして落とす、が正解だと思っていまいたが、落としたものの処理をどうするのかという点や、落ちた際の音をどうしたのかというところは自分でも詰めが甘いかなと思っていましたが、ベランダにいた本人がボイスレコーダーをゴミ袋に入れゴミ場子に投げ捨てるという方法で処理。これなら、そのまま証拠も隠滅できてしまいそうです。そして、ベランダの隙間が意味深に開いているように見えたのは、外から声を中に通すためだったようです。
3件目の事件いついては、概ね予想通りといった感じですが、携帯で一度確認を取らせるまでは予想がつかず。それだと警察の調べで何やら証拠が出てしまいそうな気もしますが、そもそも自分が犯人になり1件目の事件から目をそらさせるのが目的なのでむしろバレてくれた方が良いぐらいだったのかもしれません。
私の考えが足りていなかった2件目に対し、メッセージの件は私の発想がだいぶぶっ飛んでいたこともわかり、庵坂さんは最初から生きろというLIVEというメッセージを伝えるという事だけが目的だった様子。流石に愛の告白LOVEを咄嗟に切り替えた、なんてことはありませんでした。おそらく今回、服部の告白エピソードということが頭の隅にあったせいか、私の発想がだいぶ恋愛脳になっていたようです。
単に下から読めばいいのでは?と思った私に対し、きちんと役者視点なら下手は右からと、道理を付けてきたのは、流石ですね。
二人の告白の行方は?
今回の一連のエピソード、浪速ハルカスでの服部の告白は成功するのか?というのが意味一番気になる要素でしたが、今回ついに決着。一度告白失敗と思わせてからの、実はそこに和葉がいたというサプライズ。今回のエピソードでちょっと唐突気味な登場だった和葉の母遠山櫻については、今回ラストの告白を一瞬すれ違わすための演出に使わせるためだった様子で実によい感じでした。
服部の告白は、ばっちり決めたというわけではないけれども、思わず口に出た短い一言が和葉の耳に届くという流れは、背景に描かれたこれまでの二人の描写も相まって良い演出でした。
そういえば、告白を受けた和葉の後ろにさりげなくコナンがいるのは、ちょっと和葉ちゃんの誘導でもして手伝ったのかな少しと思ってしまいます。びっくりするぐらい告白まで時間がかかった二人ですが、今回無事に恋仲に発展と大きく進展することになりました。
紅葉さんについては、今回現場には一切登場せず、前の映画のように妨害をすることもかなわず。それでも、二人の顛末を察してしまうのは、なかなかに切ない展開となりました。
しかし、この二人の関係に決着がついたあたり、そろそろ本編もクライマックスに向けて動きつつあるのかなと思わせるお話でした。今回は、次のエピソード掲載時期の予告等はなさそうな感じですが、いつ頃新しいエピソードが来るのか楽しみです。
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