仮面ライダーガヴ 16話ノエルのおくりもの感想・考察

2024年9月1日より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第6作目の作品『仮面ライダーガヴ』16話『ノエルのおくりもの』の感想・考察記事です。

この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。

16話『ノエルのおくりもの』
17話カラメる触手は幸福味

16話『ノエルのおくりもの』

攫われる絆斗

前回ラストのカニのグラニュートに攫われる絆斗のお話からスタート。今回の話では、絆斗とショウマのすれ違いとそれでも繋がる二人の関係に焦点が当たりました。

ピンチではある絆斗ですが、グラニュートに捕まったのを逆にチャンスととらえ、グラニュート世界の情報を収集する。気絶したフリをする中で、ランゴという名前と、グラニュートの世界へ続く扉があるという情報を手に入れることに成功。更に、このまま攫われることでグラニュート界へと入り更なる調査を行おうと考え行動する。

ここの絆斗の行動、てっきりグラニュートを敵視する故に敵陣へ入り込むだけなのかと思っていたのですが、実際のところはグラニュートのどうしようもなさをショウマに伝えることで、グラニュートと戦う事への迷いを断ち切ろうとするショウマを思っての行動だったことが今回明かされる。ショウマと絆斗の二人、毎度互いを思いやっていることがよくわかるお話でした

ただ、この絆斗からショウマに対する思いやりは、自身がストマック家とのつながりがありグラニュートとのハーフであるショウマを追い詰めてしまう面も同時に持っているというのがなかなかつらいところ。今回もショウマは絆斗に自分の正体を明かせないかと悩んでいましたが、明確にグラニュートと敵対する意思を固めている絆斗の態度を見れば見る程話すのが難しい。ひとまず今回は、グラニュート界へ乗り込むには情報が足りず危険と話をまとめることはできましたが、今回のショウマの対応に対しても絆斗は何か隠している故の不審な行動とも捉えており、年明けからの二人の関係がどうなっていくのか気になってきます。

しかし、本作ショウマも絆斗もなかなか鋭く、互いの隠し事、相手の意図をよく考えて動いている気がしますね。今回も、ちょっと怪しいごまかし方をしたショウマの件をしっかり怪しんでいるあたり、こういった細かい描写もこの先の展開に生きてきそうです。

ラーゲ9

ストマック社の新たなバイトとして活動を始めたラーゲ9。前回の裁判所に続き、今回は映画館の人々をヒトプレスにする。

ラーゲ9の触手の毒には、極限まで幸福度を引き上げる効果があるとのことで、これを使う事で量も質も他のバイトとは比較にならない量を一気に稼ぐことに成功しているようです。

ランゴ達は、優秀なラーゲ9が闇菓子にはまってくれて助かったと言っていましたが、今回報酬としてもらった闇菓子を放り捨てており、闇菓子が目的でバイトをしているわけではなさそう。では、何が目的なのかというと、どうやら仕事をこなし上層部に近づくこと自体を目的としているようで、ストマック社に対する潜入調査といった可能性も浮かんできます。しかし、まだラーゲ9が何を考えているのかは明確に描かれておらず、もしかするともっと個人的なストマック家への復讐なんて可能性もあるのかもしれません。

今回はニエルブが新たなドライバーを開発しているシーンも描かれ、ラーゲ9がそのベルトを使い3号ライダー『仮面ライダーヴラム』へ変身することも判明。人間とグラニュートのハーフであるショウマ、人間である絆斗に続き、グラニュートであるラーゲ9の立場の異なる3人がライダーとなるようです。

ニエルブにより作られたライダーですが、その目的はまだ不明となっているラーゲ9。今は人間をヒトプレスすることに何も疑問を抱いていない彼の様子を見ていると、闇菓子の材料にする以前にそもそもグラニュートからすれば人間などどうでもいいという価値観が見えてくる。ただ、ここで新たなライダーがそのようなポジションに立っていることを考えると、もしかすると今後のグラニュートから人間への考え方を変えるきっかけとなるような話が広がっていくのかなという気もしてきます。

年明けからの新展開、3号ライダーとなるラーゲ9がどのようにショウマ、絆斗と絡んでいくのか、気になるところです。