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劇場版ガンダムSEED FREEDOM 感想・レビュー

ガンダムSEEDFREEDOM感想 アニメ
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2024年1月26日に公開、監督:福田己津央 脚本:両澤千晶、後藤リウ、福田己津央 キャラクターデザイン:平井久司人による劇場版ガンダムSEED FREEDOMの感想・レビューです。内容的にネタバレも含みますので注意してください。

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劇場版ガンダムSEED FREEDOM

ガンダムSEEDDestinyから18年たって令和になっての劇場版ということで、期待多め不安もちょっとといった感じで見に行ってきましたが、まさにガンダムSEEDシリーズの完結作と言ってもよい内容となっていました。

本作では、ガンダムSEEDDesityでデュランダル議長により提示され、キラやラクスたちが受け入れなかった『デスティニープラン』の残り火が、再び世界に災いを起こすといった感じのお話。SEEDやSEED Destinyの要素をどこか思い起こさせる要素もある内容。

キラとラクスの関係を中心に、キラとアスラン、シン、そしてちょびっとアスランとカガリの関係を描いた作品。どこかSEED Destiny終了時にまだ残っていたわだかまりを解消し、彼らが次のステップへと進む完結作といった感じのお話でした。

キラとラクス

本作において改めて描かれたのは、キラとラクスの関係。本編では、アークエンジェルに捕らわれた際のファーストコンタクトから、次に遭遇した際はフリーダムを渡し、あまり多くの描写を挟まずに恋人になっていた感じもある二人。

本作では、ラクスがオルフェは二人で人々を導くために遺伝子レベルで引きあうコーディネーターとして作られたことが明かされ、キラとラクスの関係に波風を立てることになりました。

策にはめられ一度は、ラクスを信じられなくなったキラ。しかし、アスランとの殴り合いを経て、再び彼女に会いたいという本心を皆に明かす。本当の意味でラクスが助けを待つヒロインとなり、キラがそれを助け出す。そして、互いに相手を愛していると口で伝えあう。

遺伝子レベルでの引き合いを超え、二人の愛が勝つという非常にわかりやすいながらもSEEDではあまり描かれなかった話となっており良かったです。

さらに、新機体マイティストライクフリーダムに必要な、プラウドディフェンダーにラクス自ら搭乗しキラのストライクフリーダムと合体。コックピットにてキラの横に並んで座り、ラスボス相手に無法な強さを見せつける様がすさまじかったです。プラウドディフェンダーユニットは、キラの設計とのことで、あの世界をどうにかするために必死に作った機体だったのかもしれません。

本作ラストに、パイロットスーツを脱ぎすて裸で浜辺で向き合う二人というかなり衝撃的なシーンがありました。これは、ガンダムSEEDのOPの印象的な裸の二人シーンを意識したという面もあるのでしょうが、ある意味、キラとラクスの二人が互いにすべてをさらけ出して伝えていける関係に進んだことを表していたようにも思えました。

シン・アスカとデスティニー

本作においては、完全に癒し枠となっていたシン・アスカ。

キラに対してすっかり懐いている様子で、認められたくて奮闘する。お辞儀をするタイミングがつかめず一人だけ遅れてお辞儀をする。シンが死んだと思っていたルナに対して顔を隠してからかったら逆に捕まり往復ビンタを喰らう。さりげなくヒルダの胸にタッチしてラッキースケベ。キラに殴りかかるアスランを殴ろうとして逆に殴られる。デスティニーガンダムと再開した際には顔を輝かせる。などなど多種多様なシーンで明るい空気を出してくれる。

特に本作前半のパートは、なかなか重苦しい空気も多く、その中での癒し枠といった感じがありました。Destinyでは過酷な状況に放り込まれることも多く、だんだんと見せなくなっていたシン本来の顔がたっぷりとみられました。

しかし、本作においてのシンの本当の活躍、かつての愛機デスティニーガンダムに再び搭乗してから。

一度は負けた相手4人がかりに対しても、デスティニーガンダム一機で無双するさまは、SEEDDestinyでの雪辱を晴らすようでした。さらに、相手の精神攻撃に対しても、心の奥底に眠っていた闇、ステラの守りにより対抗と、もはや何でもありな様子を見せる。ステラのイメージはあれでよかったんでしょうかとはちょっと思いましたが、あくまでシンの心の奥の闇のイメージというのもあるのかもしれません。

そして、本作では、終盤再稼働したレクイエムにとどめを刺すという大きな役割も与えられる。ファウンデーションの目的がデスティニープランの実行であったり、活用する殺戮兵器がDestinyで利用されていたレクイエムだったりと、ある意味Destinyで残っていた火種が再度燃え上がったような面もある本作のお話。

デスティニープランを広める要であるレクイエムに決着をつけるのが、シン・アスカの登場したデスティニーガンダムだったというのは、『ガンダムSEED Destiny』の本当の意味での決着といった感じもありちょっと感慨深かったです。

しかし、デスティニーに乗って戦っていた際の「ジャスティスだから負けたんだ!」は、アスランが苦手なシンらしい発言すぎて思わず笑ってしまいました。

迷いのないアスラン・ザラとキラ

アスランというと、テレビシリーズ2作では、迷っている間は、ほどほどの戦力だけどやることを決めたら尋常でなく強いというイメージが強い。本作では、最初から迷いなく登場するため常に大活躍でした。

ある意味、SEED、SEED Destiny の二作では散々迷い続けて、答えを得たからこそ、本作では一切の迷いなく自分の信じる道を進められたとも考えられ、アスランの成長も感じられる。

そして、本作ではアスランとキラの殴り合いという、テレビシリーズではなかったイベントが挟まれました。仲の良い親友である二人ですが、本作では迷い動くのをやめようとするキラを奮起するために殴りあう。キラを慕っているシンではできない、キラの反撃も簡単にいなし、本当に容赦なくぼこぼこにしていましたが、この役割は親友であるアスランだからできたことといった感じでよかったです。

デュランダル議長のデスティニープランを否定し、その代わりをなすという責任を一人で背負おうとしていたキラ。ラクスも失い、アスランとの喧嘩の中で漏らした、皆僕より弱いじゃないか、という言葉は、ある意味ガンダムSEEDの時代、アークエンジェルにて自分がストライクに乗らなければみんな死んでしまうと追い詰められいた時の彼を思い出しました。優しいゆえに、そのすべてを背負おうとしてしまうキラが、アスランとのやりとりを通じて、ラクスに会いたいという素直な気持ちを吐き出し、仲間を頼るという選択を取れるようになるのは本当に良いシーンだったと思います。

しかし、乗っている機体がズゴックだったり、最終決戦では、心を読んでくる相手にカガリのエッチな妄想を見せることで隙を作ったりと、どこかずれたところもある人物というところを強調された感じもあります。

初見で背中の背負い物が、インフィニットジャスティスみたいだなと思ったズゴック。中から本当にインフィニットジャスティス弐式が出てきた際には驚きよりも先にちょっと笑いが出てしまいました。

そういえば、Destiny終了時はあいまいだったカガリとの関係も、きっちり続いていることが描かれたのはよかったです。

ファウンデーション

予告での「闇に落ちろキラヤマト」、などのセリフなどもあり、放送前から敵なことは分かっていたファウンデーションでしたが、ブルーコスモスもびっくりな位の悪の帝国といった感じの役割を与えられていました。

核兵器3連射で、自国民を滅ぼしながら被害者面をした上に、即座にレクイエムを使用して地上を焼き払うという、まさにガンダムSEEDシリーズの敵キャラクター贅沢セットといった感じのやりたい放題。

デスティニープランを実行し、その指導者としてオルフェと、ラクスが立つという発想を持っていましたが、だんだんとその発言は、過激になっていく。ナチュラルの事は、当然のように差別し、必要であったがゆえに味方につけてはいたコーディネーターの事もおそらく自分たちアコードと比べ下等な種族と差別していそうな発言を繰り返す。

やっていることはデュランダル議長と似てこそいますが、彼らの発言を見ていると議長の計画していたデスティニープランとは、全くの別物となっていたような気もします。

そういえば、本作では、ちらっとストライクフリーダム強奪事件が過去にあり、その解決に協力したという話がちらっとされましたが、今回のやりたい放題具合を見るに、それもコンパスに近づくために自分たちで計画し、解決したマッチポンプだたんじゃないかと思うほど。

この辺、ほとんど触れられませんでしたが、何か別媒体で展開されるなんてこともあるのでしょうか。

ファウンデーションについては正直キラ、ラクス、アスラン、カガリ、シンの物語を描く上での舞台装置といった感じもあり、あまり魅力は感じないキャラクターが多かったです。このあたりは、劇場版という短い尺でメインキャラクターを描く必要がある故の犠牲といった感じもあります。

デスティニープランとイングリット・トラドールの失敗。

本作終盤にてオルフェは、ラクスを奪われたイングリットに対して、「役目を果たせなければ、必要はない。」といった発言で失跡していましたが、これ自体がある意味デスティニープランの

アコードである彼女すらも、その役割を果たしきれないことがあるということは、それを全ての人に適応すれば、その中にはきっと与えられた役割を果たしきれない人も大勢出てくる。デスティニープランを本当に実行していたとして、そうやって役割を果たせなかった人たちはどうなるのか。結局はデスティニープランすらも、新たな火種となってしまうのではないか?という疑問を提示していたようにも思えました。

その他にも各種キャラクターの活躍

SEEDにて、共に戦ったサイやミリアリア、そして途中で船を降りたカズイもちらっと登場。サイとミリアリアはオーブにて軍属、カズイは普通に暮らしているといった未来の姿が見れてよかったです。しかし、バルトフェルト隊長については出番ほぼなしだったのはちょっと驚き。

イザークや、ディアッカについては、ザフト側に残った因縁の決着をつける役割なども与えられよい出番も多くてよかったです。ブリッツデュエル、ライジングバスターなど、最初に乗っていた機体の改修機にくわえ、過去の憎しみに捕らわれた同胞を倒す際に使ったのはブリッツの装備だったというのもよかった。

そういえば、ミリアリアとディアッカの関係は一切触れられておらず、やはりDestiny時代にわかれたきりなのかもしれません。

レクイエムの一撃を回避するノイマンや、海賊マリュー艦長、ムウの乗るアカツキに関しては、かなり重要な役割を果たしましたが、やはりあの機体の装甲は何かおかしい気がしますね。あれを作っておいたウズミ・ナラ・アスハ様はとても偉いと思います。

最終決戦の地が、アルテミスだったり、ミラージュコロイド関連でニコルの話が拾われたりと、テレビシリーズ見ているのが前提とはいえ、いろいろ感慨深いシーンも多くよい作品でした。

C.E.世界は相変わらず混沌それでも

今回のファウンデーションの一件は無事解決となりましたが、結局それで互いを憎しみあう世界が変わったわけではない。相変わらずブルーコスモスはコーディネーターを憎んでいそうですし、かつての戦いの憎しみもなくなったわけではない。

しかし、それでも愛を持って少しずつ変えていこうとする気持ちを再び持つことができたという前向きな結末。キラやラクスたちの愛、ある意味SEEDラストでの「それでも守りたい世界があるんだ」という気持ちをもって進んでいけば、いつか平和な未来にたどり着けるのかもしれないという希望を持たせる終わり方でよかったと思います。

劇場版ガンダムSEED FREEDOM 感想

評価:5.0

キラのSEED時代から根っこにあった自分の責任としてため込んでしまう性分や、ラクスとの関係など、色々気になっていた部分をしっかりと描いている。シンに関しても、SEED Destiny時代の不遇さを跳ねのけるような自由さと、活躍っぷり。細かい部分でテレビシリーズのネタをちょこちょこ入れているのもよかったです。見たいものを見せてくれた映画という感じで、SEEDシリーズに対する想い入れもあっての評価ですが、実によい完結編でした。

HG 1/144 ライジングフリーダムガンダム
前半キラの機体として活躍していたライジングフリーダム。やられこそしたものの、盾を飛ばして戦うアクションシーンはかっこよかったです。
マイティストライクフリーダムのガンプラは今のところ予定はないようですがいつか発売されるのでしょうか。

RG 1/144 デスティニーガンダム
ガンダムSEED Destinyでの雪辱を果たす如く、映画で大活躍のデスティニーガンダム。こちらは SEED Destiny時に発売されたもの。映画で活躍した色が異なる改修型のデスティニーガンダムのガンプラは今後発売されるのか気になるところです。

コメント

  1. 匿名 より:

    歴代のガンダム映画で1番良かったです。ズゴックからジャスティスがでてきたのは、ガンダムビルドファイターズトライに出てきたビルドバーニングガンダムの初めての登場に似てましたしラクスが五条悟の領域を展開するときの演出にも似てましたし何よりシンのディステニーでの活躍がよかったです。あの機体の本来の強さが見れたと思います。ただ残念なのはストフリがボコボコにされるのと核エンジンではなかったのがイヤでした

    • 又三郎 より:

      デスティニーの活躍具合は思っていたものをずっと超えるものがきてびっくりしましたが本当によかったですね。

  2. 匿名 より:

    ライジングバスターではなくヴェルデバスターです

  3. ニーアオート股 より:

    ラクスは洗脳とかされて連れ去られたんですか?

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