ガールズバンドクライ 5話感想・評価『歌声よおこれ』

2024年春に放送開始の作品、原作・企画・製作：東映アニメーションシリーズ構成：花田十輝シリーズディレクター：酒井和男　オリジナルアニメ『ガールズバンドクライ』の5話『歌声よおこれ』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。

5話歌声よおこれ
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5話歌声よおこれ

ダイヤモンドダストとの因縁

何やら意味深にダイヤモンドダストのメンバーを見つめる仁菜ちゃんから始まった今回のお話。

仁菜の学生時代の因縁の相手が、自分の理想のバンドの新メンバーという展開は、本当にどんな偶然なんですかと本人がいいたくなる理由もわかるお話。最初こそ、気のせいかな、と思っていた仁菜ですが、実際のライブを見たシーンで見せたトゲトゲオーラは過去最高といった感じで、これまでにない溜まり方を見せつけてくれました。

その後の、暴言を吐きそうだから先に叫んでおくね、ですら抑えきれない「糞が死ね。」にはちょっと笑ってしまいましたが、何やらかなり因縁のある相手の様でそういう感情が出てしまうこと自体は分かる。

少しだけ回想された仁菜の過去は、一人放送室を占拠してダイヤモンドダストの曲を学校に流すと、今の仁菜ちゃんの片鱗を見せているエピソード。しかし、顔に絆創膏、下駄箱の靴は隠されていると、かなりいっぱいいっぱいだった時期のお話の様子。今回ラストライブできた仁菜の用意したそれぞれの傷跡をイメージした衣装に、すばるは嘘つき、桃香は脱退、そして、仁菜は不登校と書かれており、熊本で何があったのかを少しだけ見せ、またそんな仁菜とダイヤモンドダスト新ボーカルの子との因縁も描いており、何があったのか気になる展開となってきました。

居酒屋での喧嘩

自分が大切にしてきたダイヤモンドダストに自分の嫌いなメンバーが入ったという事で荒れる仁菜は、そこを脱退した桃香が何を思っているのかとくってかかってしまう。

ライブの練習中に起きたその事態、もはや練習にならないと判断し冷静に対応するすばる。三人揃って居酒屋に向かう、何やら店員さんが仁菜と顔見知りの様子でしたが、よく見てみるとお隣の奥さんだった様子。お店で行われるにしてはなかなかのド派手にヒートアップし、周りのお客さんもなかなかに迷惑していた感じでしたが、まさに若さゆえにできることといった感じのお話でした。しかし、あの状況でも外に放り出さずに、ウーロン茶を出してくれるお隣さん、とても優しい。

しかし、仁菜と桃香、二人が互いに飲み物を掛け合い討論する中で、最後の最後あの笑顔がむかついたという理由だけでウーロン茶がすばるの頭にかかる流れは、なかなかにかわいそうながらも笑ってしまう。今回も度々良い顔をしているすばるでしたが、やはりあの顔はいまだに苦手を通り越して嫌いな様子の仁菜。それでも、そういうところをきっちり伝え合えるというのは互いを信頼している証。

そして、最後の最後、倒れた桃香さんを持って帰るのに付き合うすばるは、すっかり良いメンバーといった感じでほほえましい。今のメンバー三人組は仁菜を起点にどちらか一人と喧嘩が発生したりトラブルが起きることが多いですが、そうなるともう一方が逆に全体を見てくれるのでバランスいい気がしますね。

ライブハウスでのライブ

今回の話のもう一つの軸は、ライブハウスでのライブに挑戦する三人というお話。しかし、課題となったのは、ライブハウスのチケット販売。

なんだかんだうまい事チケットをさばいてしまうすばると、どうにもうまくやれない不器用な仁菜というのは二人のキャラクターがよく出ているお話でした。一度はチケットを無料で渡してしまうも、次に無料で求められたら今度は尖ってお金を要求してしまう仁菜を見ていると、良くも悪くも素直なのだろうというのがわかる。

ライブハウスはライブハウスで、スターダスト元メンバーという桃香の過去は使わないでというお願いをしたにもかかわらず、それを大々的に宣伝した客寄せを実行。これに関しては、ライブハウスの立場からすれば使わない理由などないのもわかり、結果的に人もたくさんと良い結果につながる。しかし、唯一、店長に対する仁菜の心証が最悪となり、顔見るたびに小指を突き立てられているのにはどうしても笑ってしまいました。

ここにきて、ダイヤモンドダストのメンバーと、三人の間の因縁が深まった今回でしたが、今回のライブを見に来たお客さんの多くはダイヤモンドダストからの繋がりが多い面々であることは間違いない。二つのライブを比べられることとなった今回のラストのライブシーンでした、果たして次回どのような評価を貰う事になるのでしょうか。

何やら次回予告では、今回のチケットを買っていた牛丼屋の二人も一緒に並んでいる姿もあり、今回ベースが欲しいんじゃない？というすばるの話が合ったことも考えると、いよいよ5人揃う時が来るのかもしれません。