Turkey!
2025年夏より放送開始。監督:工藤 進、脚本:蛭田直美、キャラクターデザイン・総作画監督:武川愛里によるボウリング×タイムスリップのオリジナルアニメ、Turkey! の8話『驚きのブラインドスコア』の感想文となります。
アニメのネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方はご注意してください。
驚きのブラインドスコア
麻衣の過去
七瀬と夏夢とのエピソードとなった前回、今回は未だ謎が多い5人姉妹の残り一人朱火に絡むお話に繋がるエピソードといった感じで麻衣の両親に絡む過去を深堀りが中心となるお話でした。
これまでも少しずつ両親の死が語られていた麻衣ですが、今回は彼女の両親が10歳の頃のボウリングの退会に向かう際に交通事故で無くなっていたことが明かされる。そこから一度は親せきの元に引き取られるものの、馴染むことができず施設に引き取られることになった麻衣。更にそこからハナさんなる人物に引き取られたことで、今の麻衣のような明るい性格に戻ることができたようです。今のところ顔もはっきりとは見えないハナさんですが、色々と撒いた伏線は拾ってくる本作、意外とこの過去のお話とも絡んでくる可能性もあるような気がしますね。
また、今回その話は利奈との会話で語られたものですが、ターキーを取った後に調子が悪くなる麻衣の不調も、この過去に関係しているのではないか推測される。麻衣のこの精神面に抱えている問題の解決が、今後の展開の鍵になっていきそうです。
そういえば今回、雷が落ちた際にボウリングをすることがタイムスリップの条件と夏夢に語る中で、他に重要な要因があるのではないか?と推測されていました。雷自体は重要ではなく、何か他の要因があるという事なのでしょうか。
別れる気持ち
今回印象に残ったのは、過去に来たボウリング部の5人の気持ちが少しずつ変わり始めている点。麻衣と利奈は元の時代でボウリングをするために帰る意思を固めることになったのに対して、三鷹、七瀬の二人は戻らなくてもいいんじゃないかという考えが頭によぎり出していたところ。
七瀬の方は、自身の知識を生かせる過去の時代にいたいという気持ちが明確だったのに対して、三鷹の方が戻りたいという気持ちがどこから生じたのかはっきりとはしませんでしたが、仲良くなった庵珠が分かれることを寂しがっている事を気にかけてといった感じに見えました。
5人の内、二人は戻りたい、二人は戻りたくないと気持ちが割れ始めているというのは、ここから先の展開にも何か絡んでいそうにも思える心理描写。
ただ、その中で今回夏夢に同行していた人物が七瀬の父親なのではないか?という疑念がさらに強められるシーンも挟まれ、これが正しいなら七瀬には帰る理由が増えることになる、また、三鷹の方も庵珠の事を気にかけているだけならば、むしろ庵珠の方から背を押してくれるなんて話もあるかもしれません。果たして、全員で買えることができるのか、ここからの展開の気になる要素となりそうです。
朱火
今回のラストは、夜中に聞こえるボウリングと少しホラーっぽい展開で終了。何やら真夜中にかなりガチ目なボウリングの音が鳴り響き、麻衣がそれに気づき夜の屋敷を探索することに。
何やら音は壁の中から響いており何事かと怯えていると、偶然扉の仕掛けを作動させてしまう。見つけた隠し階段を進むボウリング部の面々。その奥から現れたのは、寿桃と同じ顔をした少女。そして、戸倉家の一同が集まり秘密を知ってしまったボウリング部を前に傑里が刀を抜くというラストに。流石にこのまま傑里が刀で切り付けてくる展開だとは思えませんが、何故刀を抜いたのか自体はちょっと気になる展開。とはいえ、おそらくそこは次回への引きとして出しただけでさほど意味がない気がします。
そんな中気になるのは、今回のラストに登場した寿桃とそっくりなキャラクター。とはいえ、状況を考えると彼女が朱火であることは間違いなさそうです。これまでも姿を隠していたり、傑里が自分たちを4人姉妹であると語っていたり、夏夢が言っていた戸倉家の秘密というのも彼女に絡んでいそう。
寿桃と顔がそっくりであることから考えると、おそらく寿桃と朱火は双子であることが予想されます。双子の片方は、表に出せないが故に隠すしかなかった、等々理由は考えられますが、寿桃が自分が自由であることに罪悪感を感じているのも、自分と違い自由のない生活を送っている朱火がいるからと考えると筋が通りそうです。
果たして、彼女の存在がここからどう話に絡んでくるのか、気になるところです。
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