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マザーズオークション 感想【世にも奇妙な物語 26夏の特別編】

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マザーズオークション

2026年6月27日に放送された世にも奇妙な物語 26夏の特別編の中の『マザーズオークション』の感想記事です。ネタバレも含むのでご注意ください。

マザーズオークション

2026年夏の世にも奇妙な物語、その最初のエピソードとなった『マザーズオークション』は、母親がオークションサイトに商品とし手登録されてしまった息子を主人公としたお話となっていました。

母親がオークションサイトで販売されるという奇妙な物語の主人公である岸田は、インターネットオークションで商品を販売する無職の青年。ある日、オークションで販売できる商品を探していると、自らの母親が商品として売られていることに気付いてしまったことから物語は始まる。

最初は不審に思っていた主人公ですが、友人が実際に母親をオークションで競り落としたという話を聞き、段々と母親への想いを取り戻しオークションに挑んでいく。しかし、いざ他人の入金があれば、すぐにせり返して値段を釣り上げてしまうなど、主人公のオークションへの参加の絶妙なへたくそさを見せる主人公。このあたりから、普段は買う側ではなく売る側ばかりなんだろうな、というのが見えきますが、これも仕事がないという彼の背景がきちんとその理由になっていたのかもしれません。

そんな、母親のオークション、途中で参加してきたマザーコレクターなる不審な人物が独特の味があって好み。オチから考えると、あのプロフィール写真も協力して撮影したのでしょうが、友人のための悪ノリといった感じですね。撮影に協力してくれたお母さん方はどんな気持ちだったのかと、少し余計な事が気になってしまいました。

そんな今回の話、主人公は母親を求めるオークションのライバルである少年との競り合いを経て、母を奪われるのではないかという危機感を感じる。そして、オークションへの出品以来行方不明の母親を訪ね、母の仕事場にやってくることになる。

そこで主人公が聞いたのは、母親が息子の事をどれだけ思っているかという話、その話を聞いて再び彼が仕事へと向き合っていく流れは素直に良い展開でした。ここで語られた、母親が大事にしていると話していた息子が小3の時に書いてくれた絵が、後から見た時に息子が変わってしまったと喋っていた場面で飾られていたことがわかるのも、ちょっとした伏線といった感じで面白かったっです。

母親のオークション費用のためにスーパーでのバイトを始めた主人公、扉を開けてもらった際にきちんとお礼を言っている場面があったり、細かい部分がかつて母に優しくしていた面影を感じさせるのが良い感じ。今回の話の間は少し腐っている場面が多い主人公だっただけに、こうやって気持ちよく周りに感謝できる姿をちらりと描いておくことで、彼が昔の気持ちを取り戻したことをさりげなく伝え、最後のハッピーエンドに丁寧につなげる描写になっていたように思えました。

オチはちょっと弱め

そんな本作、奇妙な母のオークションを経て、主人公が昔の優しさを取り戻し再び前を向いて終わり、ではなく最後に実は皆が共謀していたことが明らかとなる。

ただ、母親の不自然な割に一切触れられないパート先でのお休みや、父親がそこまで母のオークションの件を気にしていない様子など、何となく自作自演なのかな、という予感は話の途中からあったので、ラストの登場人物皆が共謀して主人公の再出発を促していたという流れは、オチとしては少し弱めかな、という気もする。世にも奇妙な物語ということで、もう一転話が転がるかな、とも思っていたので思ったよりあっさりしたオチとなっていました。

しかし、個人的には、あれだけ母親を欲しがっていた少年が、いざ種明かしの場になるとすごい冷めているのがちょっとツボにはまる。あの母親を求めていた態度は完全に演技だったわけで、その上手さに思わず笑ってしまいました。

今回の一連の作品は、後に行くほど癖の強い終わりが増えてきていたので、最初の一発目の作品としては気持ちよくすっきり追われるお話になっていたのは逆に良かったのかな、とも思えますね。奇妙な状況に放り込まれながらも、結局はそれは周りの優しさで、主人公も根の優しさゆえに良い道を選んでいける、爽やかに見終えることができる作品でよかったです。

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又三郎

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