2023年秋に放送開始した監督:青木弘安によるアニメ『BULLBUSTER ブルバスター』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
BULLBUSTER ブルバスター
若き技術者・沖野は新型ロボ=ブルバスターを携え、害獣駆除会社・波止工業に出向。その矢先、龍眼島に謎の生物『巨獣』が出現!赴任早々、命を懸けた戦闘に駆り出される。
しかし、波止工業には経済的な問題も付きまとい、ロボットの燃料費、パイロットの人件費、もちろん弾一発の無駄さえ許されない。巨獣を退治するという「理想」と、コストという「現実」の狭間で、波止に未来は訪れるのか!?
吠えよ武藤!時代に取り残された男の悲哀…そして大企業・塩田の思惑とは?
前回予告を見ている感じだと武藤さんにスポットが当たった活躍回といったイメージがあったのでしたが、いまいちそういった感じのお話ではありませんでした。
古いものを新しいものに置き換えていく中で、消えていくということ話。今回、勤怠管理用のタイムカードが捨てられ、パソコンでの管理になったように、武藤さんも古いものとして扱われ、消えていくのかという不安が描かれていました。
そのせいなのか、今回の話色々武藤さんに辛辣な展開を見せる。色々世話にもなっている武藤さんに対してちょっと沖野は無神経に言いすぎだったり、島での巨獣駆除では塩田から来た人が見ていると話が通っておらず、いつもの調子でプラントを破壊してしまったりと、何かと時代遅れの人間である武藤さんが苦しくなる場面が多かった気がします。
ただ、今回の話は、それに対する武藤さんの答えというか、今後の武藤さんにどうつながっていくのかという部分まで描かれてはいなかったように感じる。このあたりについては、今後のお話でも触れていくのかなという気がしました。
塩田化学が本格的に動き出す
前回ラスト、塩田の元で巨獣の対処チームができたという話で終わり、今後の巨獣対策に光が見えてきたところで終わりましたが、今回は塩田が今後どう絡んでくるのかというのを示す話でした。
龍眼島にある海水を真水にするプラントの技術がとある国に求められたとのことで、早急な島の復興を目指して塩田からの増資という非常に美味しい話があり、そのために塩田による波止への増資が行われることになる。
そして、塩田から訪れたのが、今回初登場の新キャラクター『鷲津』。杉田さんのいい声をしたデキる上役といった感じで、塩田から巨獣退治の増資の話の件で波止工業を視察に訪れる。会社の見た目は、外観だけを取り繕ったものでもないとして褒めてくれたり、現場での武藤さんのハチャメチャな対応についても、プラントは建て直せばよいとしてくれるなど寛大な態度を示す。
ただ気になったのは、一瞬倒れた巨獣を鷲津が意識するようなシーンが描かれていたところ。これから増資する会社が駆除した化け物である巨獣に対して気を向けるのは別におかしくはない話ですが、あえてそのシーンを描いたというのが気になる。
そして、今回の視察を終え、塩田からの対応は単なる増資というわけではなく、波止自体が塩田の巨獣退治の一部門として吸収合併されるという流れとなりました。確かに会社自体もこれで安定するのでしょうが、あのグダグダだった巨獣駆除の流れを見て、あっさりとこんな流れになるのでしょうか。
以前から思っていましたが、やはりプラントの件が巨獣との関連があるのではないでしょうか。
これまでは、巨獣の件はあまり調べられておらず、原因も明確ではなく曖昧だったためそのあたりを無関係として放って起きたかったが、調査が進みいよいよ解明も近づいてきた中で、会社が動き出しのかなという気がしました。
大企業の一部門となることで、色々と状況は改善、社員の扱いもよくなると、良い話ばかり。しかし、単なる協力関係でないことを示すようにEDでは暗いシーンが流れていました。
そういえば、クラウドファウンディングの件も停止となり、巨獣の情報が外部に公開という件もなかったことになりそう。あくまで島民からの許可を得ただけの外部への情報公開、塩田的には困る物だったのかも。もしかしたら、この外部に対する情報公開というのが、予告に会った情報流出といった件に繋がるのかもしれません。
Leminoで配信
ネットでの配信はDocomoのサービスLemino独占となっているようです。最新話は無料で視聴できるようなので、気になっていたけど見逃していた方はこちらから見てみるとよいかもしれません。
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