2024年夏より放送開始の作品、米澤穂信による『小市民シリーズ』を原作とし、監督:神戸 守によるアニメ化作品『小市民シリーズ』 3話『ハンプティ・ダンプティ』の原作未読での感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
3話『ハンプティ・ダンプティ』
今回のお話は、前回のちょっとした日常の謎解きといった感じのお話から一歩進み、小佐内さんの謎について話が広げられていくようでした。何やらテスト中らしきシーンから始まった今回のお話。試験中に何やら大きな音が鳴ったというのが今回の話で起きた最初の事件。
落ちて砕けた音に関係した事件に対してサブタイトルのハンプティダンプティを合わせてきたのかと思いきや、今回の子のハンプティダンプティはあくまでケーキ屋さんの名前。
小鳩君の「あそこは確か封印したはずじゃ?」という発言から一体ハンプティダンプティとは何なのかと思いましたが、単に小佐内さんのやけ食い向けのお店だった様子。
暴騰の試験の件、その大きな音のせいで回答を思い出せないという話をする小佐内さん。直接頼んだわけではないですが、何やら察してその調査に向かう小鳩君、二人の関係はやはり意味深。
甘いものが苦手との小鳩君でしたが、何やらケーキを残しての学校への調査。割とあっさりと謎解きは終わり、戻ってきたところきっちり小鳩君のケーキがなくなっている。最初から、小佐内さんにあげるつもりで注文していたのかもしれません。
試験中の大きな音については、氷を使ったトリックにより大きな音を鳴らし、後ろを振り向く状況を作るための物だった様子。振り向いた先にカンニング用のテープが張ってあり、それを確認するための物だったようです。しかし、その仕掛け自体は回収することもなく残しており、もしかしたら誰かをはめるためだったのかという話がありましたが、そちらについては今回は特に回収されずに終了。
この音の事件、後半の話とも直接関係がなさそうな気もしましたが、まだ何か意味があるのかちょっと気になる所でした。
春季限定苺タルト事件?
何やら小佐内さんに関する不穏な空気が飛び出してくるお話。今回の後半に描かれたのは、1日目の自転車泥棒と崩れてしまった苺タルトに絡んだエピソード。小佐内さんは自転車を盗んだ坂上を発見。更にその翌日、何やら今度は、捨てられていた自転車が車にぶつかってしまったとのことで、また生徒指導室に呼び出されてしまう。
しかし、気になるのは小佐内さんは、いつの間にやら盗んだ男の名前を知っていたのということ。彼に関する話をする間、小鳩君の様子もおかしく、何やら動き出そうとする小佐内さんをどうにか諫めようとしているように見えました。
最後に小佐内さんは、小市民は私有財産を守るという復讐をするための小市民的な理由をこじつけたようにも思える。このあたりは、むしろ小鳩君が小佐内さんが何を言い出すのか警戒しているようでもあり、真っ赤に染まった小山内さんとの心象風景を見るに、何やら禄でもないことが起きようとしているように見えました。
そんな小鳩君、健吾を呼び出し、小佐内さんが復讐しようとしている彼女を守ってほしいとお願い。何やら最後にカケに挑み、これが駄目なら知恵働きをするとのこと。この小鳩君の話だけを聞けば、笑っていた健吾のように復讐のために無茶をしようとしている小佐内さんを守ってくれと言っているように聞こえますが、どうにも何やらそれだけではなさそう。今回の描写を見ていると、むしろ小佐内さんが何かしでかすのを警戒しているように見えました。
今回、小鳩君が見せた本音、小市民を目指す理由や、他人の隠し事を探るなんて嫌われて当然という考えに至った理由。小佐内さんとの間にも、何があったのか中学時代の話が気になる所です。
何やら推理が動き、話が動き出そうとしたところで次回に続いたのですが、まさかのここで次回一週間お休みとのこと。次回の放送は8/4(土)とのことで、非常に気になる所で一週休みとなかなかいいところで間が空いてしまうようでちょっと残念です。いっそ原作を読んでみるのもありなのかもしれません。
コメント