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敵か味方かペニーちゃん『スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』 感想文

アニメ
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2023年6月16日に公開されたスパイダーマンを題材とした映画、劇場公開3DCGアニメーション『アメージングスパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース』の感想記事となります。内容的にネタバレも含むのでまだ見ていないの方はご注意ください。

スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース

スパイダーバースだからできる

前作から引き続き、様々なスパイダーバースのキャラクターが登場ということで、世界観から画風まで違うキャラクターたちが登場。

実写や、3D、アニメにはては、LEGOまで、それぞれ根本から異なる世界観のキャラクターたちが同じ画面の中にあふれててんやわんやする様は、他の映像ではなかなか見ることはできないだろう。カメラもぐりぐり動き、コミック調の派手なエフェクトもとてもきれい。グウェンと父親のシーンでは、背景が水彩風のやわらかい絵柄になり、和解のシーンでは温かみのある色合いを出すなど、シーンごとに色味を変えておりアニメーションでなければできないような表現が見られ面白かったです。

特にスパイダーマン軍団のアクションシーンは多数のスパイダーマンがド派手に動き回り壮観でした。スパイダーマンあるあるなシーンも多数登場しくすりと笑えるところもあり。

個人的には今回初登場のスパイダーマン・インディアは、割と好青年なキャラクターなのにチャイティーやナンブレッドという単語に対して難癖をつけていくギャップが面白かった。

カノン

『カノン』とは、異なるユニバースのスパイダーマンたちをつなぐ出来事。親しき所長の死や、ベンおじさんの死など、良いこと、悪いことそれらを含めて総称した呼び名。

スパイダーマン・インディアの世界にて、彼女の署長の死を防いだ、そのカノンを防いでしまった。それにより、スパイダーバースからそれたその世界が崩壊を始めてしまう。といった感じで、カノンを破ることを防ぐためにマイルスを拘束しようとする多数のスパイダーマンとの戦いが本作メインのアクションシーンとなる。

スパイダーマン同士の戦いという部分や、このあたりはメタ的な要素も強めで気持ち的には乗り切れない部分もあったが、ある意味スパイダーマンシリーズの鉄板要素に対して、あえて疑問を投げかけているようで、どう話をまとめ切るのかが楽しみです。

前作にて頼れる味方だったペニーちゃんすらも、敵に回って登場したシーンはなかなか衝撃でした。

終盤の畳みかける展開

特に終盤の畳みかける展開、本作にてマイルスの宿敵として登場する『スポット』。コミカルながらも自分のすべてを奪ったマイルスに執着する彼だが、本編中ではスパイダーマンのカノンに対する点が主となっていき、だんだん影が薄くなっていってしまう。もう時間もないし、ミゲルとの決着のついでに最後さらっと倒されちゃいそうでかわいそう…などと思ってした。しかし、元の世界に戻ったマイルス周辺で感じる違和感、母との会話、そこからわかる『アース42』、つまりマイルスの世界ではなくマイルスを噛んだクモがいた世界に来たことの衝撃。そして、その世界では生きていたおじさん、そして、登場するプラウラー、彼がアース42の『マイルス』であることまでが畳みかけるように繰り広げられる。

最後に再びバンドを組んだというグウェルの後ろに立つ、スパイダー・パンクや、スパイダーマン・インディア、そして、前作で味方し、本作では途中敵対したかのように思えた、スパイダーハム、そしてペニー。

ここからどうなるのか!といったところでつづく…!である。その時はじめてこの映画が、前後編であると知った衝撃。前後編であることを知らないまま劇場に訪れていた私は、なかなかの衝撃と、告知された続編映画『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』への期待で胸の中がいっぱいであった。

ビヨンド・ザ・スパイダーバースに向けての妄想

もう一人のマイルス

『アース42』にいた、本当はスパイダーマンになっていただろうマイルス。スパイダーマンになっていないだろうにも関わらず、彼の父親は死に、叔父と共に動いている。

アース42で署長の冥福を祈るグラフィティは、彼が書いたものなのか。マイルスを捕らえた彼は、一体何をしようというのか。父親のグラフィティが描かれていたのを見るに父への愛情は今もあるのか、そうならばマイルスに協力するという可能性もあるのかも。ともあれ今の描写だと敵対するようにしか見えませんがどうなるのか気になるところです。

スパイダーマン二世

スパイダーウーマンも妊娠中の女性、ピーター・B・パーカーの娘といった、スパイダーマンの子供も多数登場。特にB・ピーターの娘は、遺伝的にスパイダーマンの性質を受け継いでいます。そのスパイダーマン二世たちにも、『カノン』的な出来事は訪れるのか。親子という関係に重点がおかれる話の中で、後編『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』では、スパイダーマン二世も物語のカギを握るのかもしれません。

世界崩壊を避けるカギは正体を明かすこと?

バース崩壊のカギとなってしまう『カノン』イベントの失敗。実際に、スパイダーマン・インディアの世界では崩壊しかける現象が起きている。

マイルスは自身の世界での署長となる父の死を防ごうと動くが、それは同時に、世界の崩壊を招くとされる。つまり、この世界の崩壊にも対抗しなければならない。

今回の映画では、『スパイダー・グウェン』は署長である父親に正体を明かした。その結果として、警察をやめることになり、子供を助けて死ぬという、カノンからは逃れられ世界の崩壊も起きていない。

それに対して、『スパイダーマン・インディア』は、彼女を救った後、迷った果て自らの正体は明かさなかった。マイルスの協力で署長を助けたが、カノンを破った結果世界の崩壊が始まってしまう。

さらに今回の映画では、スパイダーマンが自分の正体を親しき人に明かす、という点に意識を向けているシーンが多数見られたように思えました。

正体を隠して戦い悲劇が訪れるヒーローという点に対して、正体を明かすことでその悲劇を避けられることができる、という方向に行くのかもしれません。

今作の評価

評価:4.8

ド派手でよく動く映像やアニメーションの特性を生かした自由な絵作りが見ていて面白く、特に終盤にかけてのシナリオの盛り上がりで次回先に期待ができる作品。☆5と行きたいところですが、続編含めて判断したいので☆4.8としておきます。

まとめ

本編映像だけでも2時間半近くあるのに、さらにそこから次回に続く!をされたときの衝撃はなかなかのものでした。前作でお別れになったグウェンと、マイルスの再会、家族との絆、様々なものが描かれましたがその結末は次回作に持ち越し。『スポット』、『ミゲル』、『もう一人のマイルス』、三人とどう決着をつけるのか、続編『スパイダーマン ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2024年公開とのことで楽しみに待ちたいです。

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