FX戦士くるみちゃん
2026年秋アニメ、『FX戦士くるみちゃん』の1話『FXって、なぁに?』の感想記事です。アニメの内容のネタバレ等含まれますのでご注意ください。
1話 FXって、なぁに?
冒頭から自らのお金が溶けていく絶叫と、FXに関する注意喚起から始まった本作。前半に描かれたのは、くるみの中学生時代。
単身赴任で家を空けていたお父さんに対して、家事が段々手つかずになりFXにはまった母の破滅が描かれる。取引を通じて、2000万円の損失を出した母、それを知られれば離婚、破滅と思いそれを隠し通そうとしたことで、余計に心を病んでいき、自殺という最期を選んでしまう。
自業自得と言ってしまえばそうなのでしょうが、お母さんの描写を見ていると「よくわからないんだけど、儲かる」程度の感覚でリスクも理解せずに、始めたのではないかと思えるのがつらいところ。
裕福とは言わないまでも普通に幸せに暮らせるだけの余裕はありそうな生活をしていただけに、じりじりとした辛さが押し寄せてくるようなパートでした。
しかし、このお話を見ているとお父さんが、本当にかわいそうで仕方ない。総資金シーンでの態度を見ていると借金を作った妻を責めることもなく、それなりに余裕を持った態度を見せており、おそらく、相談してくれれば簡単ではないにしても、離婚して放り出すなんてことはする人ではないように見える。なんというか、大事な人とはきちんと話すことが大事、という風に思えてくるお話でした。
FXを始めてしまう
そんな母親のFXの失敗を見たくるみですが、成長した彼女もまたFXに挑む道を選んでしまう。何となく察していたのか、父親のFXなんてするな、という言葉が非常に胸に刺さり、なぜこの忠告を聞いてあげないのかと思ってしまう。
ただ、くるみからすると、自分の最後の言葉が母親を自殺へと追い詰めてしまったと思っているのは事実で、ある意味ではFXでの成功は、かつての自分の気持ちの逃げ場所のようなものなのかもしれません。
母親は算数ができなかったが故に失敗した、勉強ができる自分なら大丈夫、という根拠のない自信も彼女の背中を押してしまっているようです。
その気持ち自体は、理解できなくはないものの、それでもやめておけとしか思えない、最悪の選択。
そして始まるくるみ本人がFXに挑戦するパートは、どうしてFXにはまってしまうのか、という思考の流れが良く見えてくる。なまじ、リアルタイムで途方もない金額が動いていくが故に、同じ時間働いて得た報酬を一瞬で稼げてしまう、という刺激が快感になってしまうのでしょうね。
実際に成功すれば稼げはするでしょうが、でも2000万円の借金を抱えて居いても(相続したのかはわかりませんが)、あれだけしっかり生きているお父さんを見ていると、もっと違う事を勉強して働ける道を選んだほうがよかったのではないか、と思ってしまいます。
母親と同じように、父に黙って始めてしまったFX。破滅への扉を自ら開いてしまったように見える1話でした。
そんな今回ですが、冒頭にFXに対する注意喚起こそあったものの、今回の話を見た限りでは、とてもじゃないが始めようとは思えない流れ。ただ、わざわざ注意喚起を行ったという事は、視聴者が始めたくなってしまうような、なある程度の成功には届く、なんていうこともあるのでしょうか。
次回くるみちゃんがどうなってしまうのか非常に気になるラストで終わった1話。あそこで成功してしまうが故に、さらにやめられなくなってしまうのか、はたまた、失敗を補填するためにはまり込むのか、どちらにしても1話でこの状況になったという事は、沼にハマり込んで込んでいくのは間違いなさそうです。
FXで妻を亡くし、それでも娘を一人で育て上げたお父さんのためにも、どうにかなってほしいと思ってしまうお話でした。




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