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SYNDUALITY Noir 最終回 24話感想・考察『My name is… Noir / Drifters again』【シンデュアリティノワール】

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2024年1月9日より、監督『山本裕介』、ストーリー原案:鴨志田一、シリーズ構成:あおしまたかし による製作の『Synduality Noir(シンデュアリティ・ノワール)』の後半クールがスタート。第24話最終回『My name is… Noir / Drifters again』の感想文です。

最新話のネタバレを含みますので未試聴の方は注意してください。

第24話最終回『My name is… Noir / Drifters again』感想

ノワールの存在意義

人が人のみで生きる気高き世界を目指すヴァイスハイトと、それを認めないカナタとノワール。世界にメイガスが必要かどうかを決める戦いが最後の決戦となりました。

全てのメイガスが停止した世界の中で、なぜか動けたノワールについては、やはりイストワールから紛れ込んだAIがノワールとなっていた故という事だったようです。

ヴァイスハイトが語るように、元はメイガスですらないデータ、それがシエルというまた別のメイガスの体を乗っ取って動いているというひどく歪な存在であることはその通り。それでも、これまでの行動から作り上げたノワール自身は今ここに間違いなく存在しているというのは、ここまでのノワールの自分自身の存在に迷いに対する決着としても、描かれていてよかったです。特に、ノワールがこれまで集めてきていた写真が彼女自身の今の形を示すという流れになっていたのはよかったと思います。

一話のサブタイトル『My name is …』となっていたに対して、最終回のサブタイトルは『My name is… Noir』となっているのも、ここまでの話を通じて、ノワールが自分自身の存在を認めることができた事を表しているようです。

ヴァイスハイトがメイガスを嫌う理由について

最終回では、ヴァイスハイトがメイガスを嫌う理由についても、生理的に受け付けない、人の姿をした人でないものが近くにいることに対する抵抗感という、これまでもちらちら触れられていた点を改めて強調。メイガスとの間に過去何かあったわけではなく、単に存在すること自体を認めたくないという感情の問題と明確に描いてくれたので、個人的には十分納得できるものでした。

しかし、そんなヴァイスハイトですらも、戦いの果てシエルに対してどう思っていたのかを聞かれた際には、何も答えないという答えを見せる。シエルの事もただの機械人形と思っていたのなら、この時点であっさりと否定できたはずの彼が遺した沈黙。この時点でシエルに対しては思うところがあったことが示唆されていました。そして、そんな彼の死の間際に見たのが、シエルが自分のために歌ってくれた子守歌だったというのが、まさのその答え。

これまでも、他の計算機人形と違い、シエルの事だけは名前で呼んでいたり、裏切られることに異様な執着を見せており、行動にどこか一貫性のない違和感のようなものを見せていたヴァイスハイト。それもある意味、シエルを特別に思う部分があったからこその裏返しだったのかもしれません。

幾度も記憶を消し、いつ裏切られてもおかしくない状況を作っていた、むしろ裏切られたがっていたような行動を見せていたのも、シエルが特別であったからなのかも。自分の根っこにある計算機人形を受け入れないという点を貫き通すため、シエルに裏切られることで、自分自身の踏ん切りをつけるためだったのかなという気がします。

彼もまたシエルの事を特別に思っていたからこそ、自分の根っこにある計算機人形を受け入れられない点との間でゆがんだ対応を見せていたのかなと考えさせるには十分な描写だったと思います。

ヴァイスハイトの最後の問いに、イストワールは人が人の力のみでエンダーズを駆逐することは、優秀な指導者の下であれば可能と答える。ヴァイスハイトは、その答えからメイガスは不要と考えようとしますが、それでもイストワールはメイガスは必要であるという可能性も示す。この時にヴァイスハイトのみせた反応は、シエルを心のどこかで認めたい気持ちもありそれでもシエルを否定した彼が、絶対的なイストワールにその存在が不要であると認めてもらい、自分の行動が正しかったと証明してほしかったのかも。

本作での彼の行動はある意味、メイガスを不要としたい自分の根っこを揺らすシエルの存在に、ずっと縛られていたのかもしれません。

ミステルとの別れ

ヴァイスハイトとの決着がつき、イストワールの管理を掌握したミステル。イストワールには脱出艇がきちんと用意されており、それを使ってカナタ達は地球へと脱出する。カナタ達を地球に送り届けるためミステルはイストワールに残る選択をする。ロケットの材料はすべて使い切り、もしかしたら、もう戻ってくることはできないかもしれないという状況。ノワールとミステルの別れが描かれました。

個人的には、ミステル周りの話は、後半クールでは、物語の決着のためにやらないといけない話が多かったため、そこまで多く時間を取れているわけではなかったのが残念だったかもしれません。もう少し、ミステル周りは地上で一緒にうだうだやっている話が描かれる時間があった方がよかったのかなと思いました。

それぞれのエピローグ

結構やること多めな最終回でしたが、それでもしっかりエピローグにも尺を取ってくれたのはよかったです。

まずパッと記憶に残ったのは、ランゲとドルチェの二人。イストワールもそこまで万能ではなかったようで、あくまでエンダーズの根絶は自分たちで頑張らないといけないようでしたが、そんな世界でエンダーズに襲われる二人を助ける、リヒト達。助けられた二人が、メイガスであるドルチェを一人で抱きあげたあたり、地味にすごい力でちょっと驚く。

そして、もう一点印象的だったのは、ノワールとカナタ二人きりで遺跡に行ったという話で、いつものようにからかおうとするアンジュに対して、異様に落ち着いた様子を見せていたエリーの姿。いつもとは逆にアンジュの方が動揺している状況、何やら髪も下ろし、かなりの余裕を見せていたのはつまり、カナタとの間がしっかり進展したという事なのでしょうか。地味に気になるところでした。

かくして、ミステルの待つイストワールを再び目指すカナタとノワール。『Drifters again』というもう一つのサブタイトルは、再び宇宙を目指す二人を表しているようでした。

そういえば、今週はゲーム版のcβテストも開催。アニメとはまた雰囲気の違う作品となりそうですが、楽しみです。

小説:はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ

先週、Syndualityプロジェクトの一環として、小説『はじまりの青 シンデュアリティ:ルーツ』の情報が公開されました。何やらブルーシストの原因についての話となりそうなので、18話にてちらっと触れられたイストワールによる環境破壊に関する話に触れられるのかもしれません。

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