2026年10月17日に放送開始した『LOST10』の感想記事です。ネタバレも含まれますのでご注意ください。
1話 Lost Way
72時間のタイムリミット
北海道警の刑事である小駒と、フリーの保険調査員である直の二人を主人公とし、支樺岳(しからだけ)でおきた山岳遭難事故の裏に隠された事件の謎に迫っていくというお話。
遭難からの救助に軸が当たっていた今回、タイムリミットは生存者を助けることができる3日間72時間のタイムリミットとのことで、1クールかけて救助までの過程を描きつつ、謎が解き明かされていくのかな、とも思い見ていました。しかし、思った以上にハイペースで捜索は進み、最後にタイムリミットの時間が0になってしまったあたり、1話の間でその期限は過ぎてしまったようにも思える。
そうなると、今回救助されなかった門伝夫婦、公務員の宇江末さん達はもう助からない、なんてこともあるのかも。ただ、まだまだ山での遭難前の会話に隠された秘密はあるはずなので今後回想の中で登場するという事はありそうです。
この事件も1話で見えている範囲ですべてがわかるとは思えず、そうなると、実は生きているなんて可能性もなくはないのかもしれませんが、果たしてどうなるのでしょうか。
小駒と直の関係が良い感じ
そんな1話でしたが、主人公である小駒と直の二人の関係がなかなか良い感じでした。フリーの保険調査員と刑事という事で、互いに同じ事件・事故の可能性を調べる中、最初は互いを邪魔に思っている二人。
小駒側からすると、人の命がかかっている状況で、間に挟まり余計な時間をかけてくる直を嫌うというのはよくわかりますが、直側は単に警察が嫌いと言う以上に警察に思うところがあるようにも見えました。単に仕事柄あまり付き合いが良くないというだけなのか、はたまた、彼の過去に警察を嫌うような理由があるのかも気になるポイントになりそうです。
仕事の都合上借りたアパートが真横という偶然に巻き込まれた二人、最初は互いを警戒している様が見て取れとてもぎすぎすした空気でしたが、共に山の捜索に当たる中で信頼関係が結ばれていく流れが良い感じ。
田畠さんを助ける際の小駒の鋭さに対して、直も冷静にけが人の対応に当たっており、二人の性格は違いながらも、人を助けるという目的に対しては非常に真摯に向き合っている。
田畠さんの面会のシーンでは、直を見直した小駒は素直に手助けしてくれた直に頭を下げ、それをみた直も言葉こそないものの、どこか満足げな表情を浮かべており、1話で描かれた二人の関係が、今後どのようになっていくのか楽しみな描写でした。
ハルネは焦っている?
そんな本作、1話の謎の中心にあったのは、二階堂の死。ハルネという奥さんがおり、1億5千万円の保険を残していました。その保険は、2カ月前に増額されており、直は今回の死を保険金目当ての殺人事件なのではないか、という目星を立てて調査していたようです。
旦那の死亡診断を待たずに保険会社に連絡を入れるなど、かなり怪しいところがある彼女。保険金目当てで旦那を殺すように動いたのは間違いなさそうですが、不自然なのはなぜそこまで焦っているのか?という点。
死亡診断を受ける前に保険金の連絡をしたとするにはあまりにも不自然で疑ってくれと言っているかのような行動。さらに、今回経営しているお店に行き店員を放置してレジのお金を回収しているシーンまで描かれました。
単にまとまったお金が欲しいだけなら、わざわざ怪しまれるような速さで連絡をする必要はないはずで、これらの行動を見ていると、何か早急にお金が必要な事情があるように思えます。
家の中には、大量のブランド品の商品が転がっていましたし、すぐに払わなければいけない借金を旦那に隠してもっていた、なんてこともあるのかもしれません。
ハルネは何を飲み込んだ?
1話での彼女の行動で不審な点は、二階堂の遺留品を見ていたシーン。何やら意味深な目線だった上に、その後、気分が悪くなりお手洗いに行った際には水を使って何かを飲み込んでいました。このシーンでは、白いビニール袋のようなものを取り出し何かを持っており、遺留品にあった、二階堂が付けていた数珠のようなアクセサリーにも見えました。
後々、二階堂の血中からゾルビデムという睡眠薬が検出されたことを考えると、その後ハルネさんが貧血で倒れたというのも、二階堂の遺留品の睡眠薬を飲んで処理したため倒れた、という可能性もありそうです。
ハルネが保険金目的で二階堂に死んでほしかった、という動機はあり、アクセサリーに含まれていた睡眠薬を処理した、という可能性も考えられます。しかし、どうやって彼をツアーに参加させたのか、睡眠薬を飲ませたのか、遭難させるよう誘導したのか、といったあたりはまだ謎で、今後の話のポイントになっていきそうです。
二階堂の謎
二階堂の血中から発見されたゾルビデムという睡眠薬は、服用してから10分から30分ほどで効果を発揮する物とのこと。ハルネの証言では、二階堂は睡眠薬どころか、薬が嫌いとのことで薬は知らないとのことでしたが、正直あまり信用してはいけない言葉のような気がします。
ただ、服用からの効果時間を考えると二階堂が山中で睡眠薬を飲んでから下山するという行動をとるとも思えず、どうやって睡眠薬を飲ませたのか?というのが疑問として残る。
可能性としては、元々飲んでいた薬を睡眠薬にすり替えていた、なんてことはあるのかも。山頂では、二階堂が食べ物と同時にペットボトルの水を文句を言いながら買うシーンが挟まれていましたが、この水は薬を飲むために必要としていた、なんてことはありそうです。
さらに、二階堂に関しては、そもそもなぜこの山岳ツアーに参加したのか?という謎が残っている。装備は軽装でとても山登りをする格好ではなく、そもそも山登りを楽しんでいたという風にも見えない。そうなると、山に登る理由が何かあったように思え、他の登山客との間に、山のような人のいない場所で話をする必要がある事情があったのではないかと疑ってしまいます。
また、遭難事件で殺して保険金を貰うという計画で殺されたなら、そこには必ず協力者が必要なはずなので、このあたりに、田畠さんやアヤさんの保険金の件が絡んでくるのかもしれません。
アヤさんの保険金の謎
1話はハルネに纏わる保険金の事件として進んでいた本作でしたが、ラストに救助に成功し命が助かった小駒の恩師であるアヤさんに絡んで話が一転する。今回遭難した4人の山岳保険合計2000万円の受取人になっていたという事実が明らかになり、一気にアヤさんにも怪しい部分が出てきました。
この事実だけ見ると、アヤさんが他のメンバーに保険をかけていて、山頂での遭難からの殺害を計画していたという風に見えます。小駒の聞き取りの中では、参加者が花に興味がないと語る中、花を調べることで下山を遅らせてしまったという話もありましたが、意図的に山の天候が変わる時間まで遅らせていたととることもできそうではあります。
ただ、あまりにも無関係の第三者が受け取るという状況自体は、疑ってくれと言わん画ばかりの不自然。誰かを庇うために自分が受取人になっている、なんて可能性もあるのかもしれません。
そもそもどうやってただのツアーの参加者であるアヤさんが山岳保険の支払人を自分に指定したのか、という点も謎の一つ。これ関しては、保険会社サイドにも事件の関係者がおり、契約された書類を書き換えたなんてこともあるのかも。
このあたりに解釈を付けるとすると、ツアーガイドである田畠さんも共犯であったという可能性が浮かんできます。アヤさんの話ぶりでは、田畠さんとは以前からガイドを頼んでいた知り合いだったことが伺えますし、そもそも一参加者でしかないアヤさん一人の行動だけで遭難させるというのも難しそうで、ツアーガイドも計画を知って協力していたとする方が話は通りやすそうです。
田畠さんは、娘さん指定難病の件があるようなので、その治療のためにお金が必要だった、という動機を付けることは出来そうです。
小駒のトラウマ?
遭難者を発見した時の小駒の手の震えも1話で気になるポイントでした。その時フラッシュバックしたシーンでは、波に揺られる船や、石橋のようなもの、たき火と倒れる人など、何やら意味深な場面が見えていました。
一部は、中学生時代の彼とアヤさんとの話で、恩師を失う事を恐れて、という風にも捉えることはできますが、前半部分で見えたフラッシュバックの説明はつきません。
彼の中に、まだ語られていない何らかのトラウマがあるようですが、果たしてそれが今後の事件にどう絡んでくるのか、気になるところです。


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