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THE RIBBON HERO リボンヒーロー 感想・考察 実写の宝塚とラストのリボンの意味?

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THE RIBBON HERO リボンヒーロー

2026年8月8日より、Netflixにて配信されたアニメ、『THE RIBBON HERO リボンヒーロー』の感想記事です。内容のネタバレ等含まれますのでご注意ください。

リボンヒーロー

手塚治虫による漫画『リボンの騎士』を原案として制作されたアニメーションですが、あくまで原案でありキャラクターの名前やシルバーランドといった地名などを拾ってきているだけで、オリジナルの作品といった面が強めな作品という印象を受けました。

あらすじとしては、ネルガルという怪物に滅ぼされたシルバーランドの元王女が、世界を旅して、ゴールドランドへとたどり着く。ゴールドランドで過ごすサファイアですが、ゴールドランドにもネルガルの脅威はあり、それに立ち向かう中で世界の真実を知り、それに立ち向かっていくというお話。

2時間ほどの作品ですが、全体的ににはちょっとダイジェスト気味な印象を受ける。登場人物たちとの関りは、そこまで濃くなく、途中チョロギが死んでサファイアがショックを受けるシーンもありましたが、個人的にはそこまで心動く場面ではありませんでした。

また、本作の終盤の流れを見ていると、どうにもゴールドランドの教皇様側の心情に寄ってしまいました。ある程度の犠牲は容認し、それでもネルガルに手を出さないことで、少しでも秩序を守ろうと動いていた彼ら。

しかし、誰かを守るためとはいえ、サファイアたちがネルガルを倒して刺激してしまったことで、より大きな悲劇に見舞われ、最終的にはゴールドランド自体の危機に直面してしまう。結局のところ、目の前の誰かを守ろうとしたことが、より大きな被害を生むことに繋がってしまい、その結果めちゃくちゃになったゴールドランドに住む人たちは彼らの行動のせいでどれほど被害が出てしまったのか、とつい頭によぎってしまう。

自分の周りの人たちを守ろうとするサファイアや、大切な孤児たちを守るとするベルベットの行動もわかりはするものの、どうにも主人公たち周りだけでお話が回っているように見えてしまう。そもそも、彼らが動かなければ、こんなことはならなかったんじゃないか、と思えてしまう。

少しうがった見方をしていると言われるとその通りだとも思うのですが、何も知らないが故の良かれと思った行動が、苦悩して作り上げた一定の秩序を壊していく様がどうにも頭に残り素直に楽しめないお話でした。

とはいえ、あの世界自体は誰かの悲劇を元に維持されていた世界。ネルガルそのものを倒すことはできずとも、その周期を遠のかひとまずの安寧を保つというハッピーエンドに繋がったのはよかったと思います。

最後のコミカルな戦いに込められた意味?

そんな本作、最終決戦ではロバの姿をした敵との戦いへと進むのですが、何やらこの戦いだけ妙にコミカルな空気を纏っていたのが印象的。それまでの真剣な戦いを見ていると、急にどうした?と思ってしまう話の流れだったのですが、果たしてなぜこのような描写を選んだのかがいまいち見えてこない。

一つ思い浮かぶのは、本作で描かれた悲劇的な世界から、最後のハッピーエンドへと繋がる戦い、それまでの空気を打ち消すためのコミカルさを敢えて取り入れた、という風にもとることはできそうですが、やはり唐突感の方が大きかったです。

宝塚とリボン

そんな本作、最後に宝塚周辺の実写シーンが差し込まれていたのが印象的でしたが、なぜ急に宝塚?と思ってしまったのも事実。少し調べてみると、原案である『リボンの騎士』が、宝塚歌劇団をモデルにした作品であり、更に宝塚の街では、主人公である『サファイヤ』が特別市民となっているなど、リボンの騎士との関係が深いが故に、拾われたお話だったようです。

また、本作のラストではそれまでサファイアを助けていた黒い模様の入ったリボンが、どこかに飛んでいく描写が差し込まれていましたが、このリボンは原案である『リボンの騎士』のサファイアのもの。悲劇に包まれた世界を、もう一人のサファイヤの心が助けてくれていた、といった意味合いもあったのかもしれません。

ただ、先述した通り、『リボンヒーロー』は、『リボンの騎士』を原案としながらも独立したオリジナルの作品という印象が強く、原案であると語られている以上には、繋がりは感じられるものではありませんでした。それゆえに、最後にその繋がりを突然説明もなく出されても見ている側としてはよくわからないだけになってしまうのではないか、という気がします。

果たして本当に、リボンヒーローに原案としての『リボンの騎士』は必要だったのか、という疑問は見終わっても残るものでした。

リボンヒーロー感想

全体的に映像は綺麗な作品となっており、悪くはない出来。とはいえ、お話は想像の範囲を超えるものではなく、良くも悪くもそこまで尖った部分がない作品といった印象が残りました。

ラストのコミカルな戦いも、それまでの空気から逸脱したもので、見ている人が笑えてこそ意味があるコミカルさが、あだになってしまっているんじゃないかとも思える。

また、宝塚の描写やリボンの騎士要素については、これを前提にして作品を作っている割には作中での存在感がなく最後に描かれた際の唐突感の方が強めに残る。あらかじめ原案であると伝えられていたから知っている人なら理解できる、といった感じだったので、この作品の中に仕込んだ意味をしっかり描いてほしかったように思えます。

悪くはないけど、人に見てほしいと思うほど心に残る作品ではありませんでした。

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又三郎

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