グロウアップショウ ひまわりのサーカス団
2026年夏アニメ、『グロウアップショウ ひまわりのサーカス団』の最終回13話『もっと高く』の感想記事です。アニメの内容のネタバレ等含まれますのでご注意ください。
もっと高く
七海の背中を押す麻利亜
今回の冒頭描かれたのは、麻利亜と七海の幼い日の思い出。麻利亜がサーカスの夢を語り、七海はその夢をかなえてあげると姉に誓いを立てる場面。ここで登場した凛さんは当時から麻利亜の看護をしていたようで、二人の付き合いの長さと共に、七海と裏で繋がりがあった理由もよくわかるものでした。
七海のサーカスに向かう気持ちの原点こそが、姉にあったわけで、そんな姉が七海を残してサーカス団を旅立ってしまった悲しみはなんともいいがたいもの。これまでの姉に執着し続けてきた理由の根幹が見えてくるのお話でした。
今回の七海を見ていると、信じていた相手に自らの夢を壊されたという意味では、瑞佳とも重なる部分があったのかな、という気もしますね。
そんな麻利亜ですが、手術を受けるためのアメリカ行きの飛行機に乗らずにサーカスを見に来ていたのは、ひまわりサーカスを見るため。しかし、同時にひまわりと同じくらい大切な妹が気負いすぎている様を心配し、彼女の演技もみておきたいというのも大きな理由だったようです。
結局のところ、麻利亜からすれば、ひまわりも妹も同じぐらいに大切。だから、そんな二つのサーカスがぶつかりあって高まっていく未来の始まりともいえる大切な大会を自らの目に焼き付けておきたかったようです。
今回のエピローグで手術後にアメリカで勝手に病院から抜け出しているあたりや、昔家を出て行った件を考えると、麻利亜も結構自由な女性。自分の夢を見届けるためなら、自分の命の危機だろうと動くという説得力があるものでした。
そんな麻利亜の言葉を受けた七海ですが、姉が自分自身を見ていないわけではないという事を知れた、というのは彼女にとっては相当大きなものだった様子。
姉を取り返す、という執着を捨てたことで、ひまわりのサーカス団を素直に評価し、自らを高めるライバルとして認め、本当の意味で自分がやりたいサーカスに向き合う事が出来た。このあたりも、何かに執着してサーカス自体を楽しむ心を忘れかけていたというのも、瑞佳との重なりを感じさせる展開。
改めてサーカスに向き合った七海は、今回、ロータスブロッサムを越えると言われるほどの大技を成功させ、最終話の主人公ともいえるような活躍を見せることになりました。
ひまわりとブルーローズの決着
そんな中描かれたひまわりのサーカス団と、ブルーローズとの戦い。ひまわりのサーカス団は、前回に続きオズの魔法使いを取り込んだストーリー仕立ての観客とともに楽しむサーカス、ブルーローズは、七海のロータスブロッサムという大技を軸に完成度の高さで見せていくサーカスと、それぞれ違う軸を強みにした戦いが描かれることになる。
そんな最終回の決戦、勝利をつかんだのはブルーローズ。本作最後の戦いということもあり、ひまわりが勝って終わるのが普通なのでしょうが、今回の七海の演技を見ていると、ブルーローズが勝ったことを自然に受け入れている自分がいる。
皆の力を合わせて新しいサーカスを作り上げたひまわりも素晴らしかったのですが、やはり、七海のロータスブロッサムを越えたロータスブロッサムのインパクトはアニメを見ている側としても感じられるもので、どちらが勝ったかと言われると七海側だろうな、と思えてしまうもの。
今回の勝者は、七海さんでしたが、それもまだまだ過程。瑞佳と桜翔の二人は、ここから更に技術を高めていくでしょうし、ひまわりが見せたサーカスの新しい形も、まだ今回の大会で即興で作り上げたと言ってもよいもの。
七海自身がひまわりのサーカスの買収を拒否したのも、これからのひまわりを高め合うライバルとして期待しているが故でしょう。
まだまだ未来の可能性が見えるひまわりのサーカス団、今後成長してく彼女たちの姿が見てみたいと思える幕引きでした。
麻利亜とゾウリムシ 予想外の結婚
最終回最大の心配事であった、麻利亜の体の問題。手術のための飛行機を放り出して二人の演技を見た麻利亜ですが、ちらっと死んだかのような描写を挟み込みながらもなんとか無事。ひまわりの面々の冗談に本気で怒りつつも、3日後の飛行機でアメリカへ行くことになりました。
そんな麻利亜を送り出した場面で、七海さんから明かされたのは、手術に関する裏話。手術を担当できる医者は、大のサーカス好きとのことで、それを利用して七海が頼み込んだものの、受けてはくれなかったという話。
それでも手術を受けてくれたのは、七海以上の誰かが必死に頼み込んでくれたから。聞いている側からするとブラックロータスその人が動いたんだろうなというのは見えてきますが、いまいち瑞佳には伝わっていない様子でした。
このあたりの描写は、瑞佳は父の裏での活躍は知らずに最後を迎えるというのもなかなか味があってよいなと思っていたのですが、最後に急展開を迎える。
その後の麻利亜の手紙で明かされたのは、手術を終えた彼女が病室を抜け出してサーカスを見ているという相変わらずの自由さ、そして、さらっと語られる結婚したという話。
まさか?と思いながら続きを見ていると、その相手はブラックロータスだったことがわかる。見ていた側からしてもあまりにびっくりで思わず笑ってしまいました。麻利亜は、ロータスサーカス団とのお別れのシーンで、てっきり恋の気持ちには片を付けていたものだとばかり思っていましたが、そうではなかったようです。
本作を思い返してみると麻利亜は、本作でも自分の夢の為ならすさまじい行動力を見せた人物。サーカスの夢を皆に託した後、命を救ってくれた相手との久々の再会で燃え上がってしまった、ということなのかも。どちらにしても、何となく麻利亜から攻めたんだろうな、と思ってしまう流れでした。
瑞佳からすれば突然母になり、描写こそないものの、七海と瑞佳は叔母と姪の関係になったりと、最終回でとんでもない人間関係が混ぜっ返されたことになる。このあと瑞佳・七海。麻利亜・ブラックロータスあたりが揃った時にどんな会話が繰り広げられるのか気になってしまうラストとなりました。
最終回の後が気になる良い最終回
いよいよ、最終回を迎えた本作。ラストで語られた麻利亜とブラックロータスの結婚という事実に、皆がどんな反応を見せるのか、さらにひまわりサーカスは負けてしまったものの、きっとここから更に大きく成長していくだろうという期待。
最終回ながらも、まだまだこの先も彼女らのサーカスは続いていくのだろうと思わせる希望に満ちた終わり。作品としては綺麗に終わりはしたものの、何となく続編を見てみたくなる。
そんな、本作らしいとても楽しい最終回でした。










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