2026年8月7日に公開された映画『ミニオンズ&モンスターズ』の感想記事です。
この記事には本作のネタバレも含みますので注意してください。
ミニオンズ&モンスターズ
わちゃわちゃしたミニオンズが楽しい
ミニオンズの新作、過去作はとびとびに見たことがある程度で映画を見に行った本作ですが、各場面でわちゃわちゃと動き回っているミニオンズたちの姿がすごく楽しい作品でした。
個人的に特に楽しかったのは、冒頭の蒸気機関車に飛びついて町中を暴走するシーン。理性を感じさせない機関車の暴走っぷり、それでも赤ちゃんを巻き込んでしまいそうになるとそれを助けようとする彼らなりの優しさ。
特に汽笛を鳴らし、最高に楽しんでいる彼ら、その糸が切れてしまっても、引くふりをして自分たちで声を鳴らしていれば楽しいという、ぶっとんだ考え。
ここに意味を求めてしまうと、なんだこいつら…とちょっと引いてしまいそうな勢いにあふれる彼らですが、一度その勢いを受け入れ身を任せてしまえば、意味も解らなく楽しさの波に飲み込まれていく感じが非常に良い。映像も非常に綺麗かつ、勢いが凄いので、こういうシーンは特に頭を空っぽにしてみることができ楽しかったです。
そんな汽車の暴走シーンですが、個人的にお気に入りだったのは、汽車の暴走に巻き込まれたピエロたち。他の登場人物たちは、驚いて逃げ惑うだけなのに、ピエロだけはその場の勢いに乗ってミニオンズたちと一緒に楽しんでいたのが非常に印象的。ある意味、道化であるが故に、ミニオンズたちの勢いに乗り切ってしまう、ある意味彼らとの心の地下さのようなものが感じられるシーンでした。
さらに、終盤、ミニオンズたちの大暴れのシーンでも、ピエロの姿に扮したミニオンズのアクションがあり、何となく序盤のこのノリノリだったピエロを思い出してちょっと笑ってしまいました。
映画を題材にした意味もある
ただ、そんな本作ですが映画製作という題材を描くにあたり、映画の成り立ちにも触れていく流れは、結構真面目に描いていたのが印象的でした。
冒頭のモノクロの映像の中にちりばめられたミニオンズは非常に丁寧に作られていて過去の歴史の中混ざったミニオンズの馴染みっぷりに笑ってしまうと共に、ミニオンズがいた映画史を描くというテーマも感じられるもの。
また、多数のオマージュらしき描写もあり、私はあまり映画の歴史には明るくないのでその場で描かれていた映像の意味はそこまでつかみきれませんでした。ただ、途中チャップリンの映画である『モダン・タイムス』の歯車の中を流れる労働者のシーンはすぐに頭に浮かんでくるもの。また、映画の博物館の中には、ジョージ・ルーカスが展示されていたり、E・T、マトリックスに登場したキアヌ・リーブス、など直球のものありました。
また、本作は、ジェームズとヘンリー、エドの三人のミニオンズが映画を作る中で怪物を呼び出してしまいドタバタ、という部分がピックアップされていますが、その部分はかなり終盤の流れとなっており、前半は映画の歴史をなぞる中でのミニオンズたちの成功と挫折が中心と言っても過言ではない。
最初、サイレント映画の時代だったからこそ、ミニオンズたちの言葉が不要だったものが、声が入る時代とともに、彼らの意味不明な言語が映画に取り込まれてしまい、映画で活躍できなくなっていく流れなんかは、ミニオンズたちの設定を映画史の流れにかみ合わせて生かした展開で、笑ってしまいながら少し感心してしまいました。
そして、最後のオチ、実はモンスターたちの大暴れまで含めて全てが映画の収録で、最後に舞台裏でアクターである皆が流れるように紹介されていくのも、本作の映画らしさを強調するようなラストとなっていました。序盤に提示され、疑問を覚えたミニオンズが映画の歴史の重要な一部、という話、きっちり伏線として回収されることになりました。
グーミー達はクトゥルフ神話がモチーフ?
そんな本作、敵として登場した怪物である『グーミー』、何となく最初に見た印象がクトゥルフという印象を受けたのですが、作中の他の要素にもクトゥルフ要素がちりばめられていたようです。
グーミーが復活させた怪物である『フィリップス』と『ハワード』は、おそらくクトゥルフ神話の原作者である『ハワード・フィリップス・ラヴクラフト』の名前からとったものだと思われます。
ただ、登場する怪物が直接クトゥルフ神話から名前を取っていたりするわけではないようなので、あくまで怪物のモチーフとして採用したということなのかもしれません。
ミニオンズ&モンスターズ 感想まとめ
映画の歴史を題材としたことで、知っていれば凝っていそうなシーンも多い本作ですが、やはり、一番の魅力はミニオンズたちのドタバタ大暴れっぷり。相変わらず何を言っているのかわかるようで、よくわからない、理解できるようで、よくわからない所も多い彼らだからこそできる映像での暴れっぷりが非常に楽しい作品でした。








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