2026年3月30日より放送開始NHK朝ドラ風、薫るの20話感想記事です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
風、薫る 20話 4週目『私たちのソサイエティ』
攫われたたまきを迎えに行く中で、亀吉との決着をつけることになったりん。最後の虎太郎に手を引かれるシーンが非常に気になるラストを迎えた前回(19話感想記事はこちら)。
りんと直美がトレインドナースを目指すことこそが本編である本作、今回はある意味ここまでが長いプロローグだったと感じさせるお話でした。
前回、虎太郎に手を引かれた時は、てっきり再び彼の気持ちを伝える番が来たのかと思いましたが、彼の考えは単にりんを心配していたというもの。少し肩透かしを食らってしまった感じもありましたが、彼のりんへの気持ちはあの時に終わってしまったのか、はたまた、りんが東京で変わったことを知り応援しようという気持ちへと切り替わったのか。何はともあれ、村でのりんは、皆に背中を押し出され東京で生きていく決意を固めることになりました。
そんな今回、りんがトレインドナースになる上で一番の壁となっていた母の説得がお話のメイン。亀吉との件は、どうにかなりはしたものの、それは母の気持ちを変えるきっかけとはならない。だからこそ、母の説得はりんがトレインドナースを目指す最後の壁であり、りん自身がトレインドナースを目指す自分を改めて見つめ直す機会ともなったように思えました。
そんなりんの結論は、やはり自分で自分の生き方を選びたいという物。夫に頼り、自分ではない誰かに自分の生き方を決めさせるのではなく、自らがどう生きるか、という点こそがりんがトレインドナースになろうとする原動力となった様子。ここまでのお話の総決算ともいえるりんの結論であり、非常に納得のいく展開。母の伝えた、迎えてくれる家があったという話の下りも、今のりんの覚悟を示すための物といった感じでした。
母がお金の準備をしてくれていたのを見ると、社会を変えようとするりんの行動に対する覚悟を問いたかったという点も大きかったように見える。そんな母に対し、きちんと覚悟を示したりん、いよいよトレインドナースへ向けた物語が始まったと思えるお話でした。
そんな今回でしたが、個人的にもう一点気になっていた卯三郎さんへの借りをどうするのか、という答えも行われることになる。りんがトレインドナースを目指すという線源は、卯三郎からすればここで働くのを辞めるが、住むところは貸し続けてくれ、という非常に虫がいい話となってしまう。今回、きちんとその点に触れたうえで、卯三郎のいうリターンは、単に働くというもっとはるか先を見ているというのが面白いところ。
彼が貸した辞書はりんをナースの道へと繋いだわけで、そこにあったのはより大きなリターンを掴むきっかけ。直近の利益ではない、より遠くを見ている卯三郎の先見の明が光るお話であると同時に、彼もまた変わっていく社会を見たいという願いを持っているという事なのかもしれません。
今回のりんの英語の学びが新しい道に繋がるという展開は、りんの父が残してくれた言葉が正しかったことを示すもの。いよいよ、舞台は梅岡女学校、ナースの道へとつながるようで来週の展開が楽しみです。
そんな1部完とでもいうような今回のラストでしたが、さらっと直美も合流して少し笑ってしまう。彼女のナースになる為の覚悟は、小日向に騙されたことを知った時点で済んでいたようですが、むしろ二人の交流はこれからが本番。どうにも、最初はうまくいかなそうな二人、果たしてどのように関係が変わっていくのか楽しみです。


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