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さよならララ 1感想・考察 『人魚姫ララ』 ララはなぜ滋賀に蘇ったのか?

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さよならララ

2026年夏アニメ、『さよならララ』の1話『人魚姫ララ』の感想・考察記事です。アニメの内容のネタバレ等含まれますのでご注意ください。

人魚姫ララ

映画のような人魚姫

滋賀に蘇った現代の人魚姫を描く『さよならララ』、その1話『人魚姫ララ』で描かれたのは、ララが産まれてから本編が始まるまでのプロローグ的なお話。1777年に生まれたララは、何やら食いしん坊な人魚のプリンセス。何やらいつもつまらなそうな顔をしていた彼女ですが、少しずつ成長していく中で、人間の事を知るようになる。

ただ、人魚の世界において人間は醜い物、触れてはならぬ存在として語られており、それゆえに絶対に接触してはいけないものとして扱われているようです。

原典である人魚姫がそうであったように、溺れた王子を助けたララは、魔女グレイスの言葉に誘われて人間になる薬を飲み地上で暮らすことを選ぶ。声を奪われ、真実の愛を見つけられなければ泡になって消えてしまうと告げられたララ。王子と過ごす中で、二人の関係は順調に進んでいくように見えましたが、いざ告白の晩に人魚の足が現れ、その足を見た王子はララに剣を突き付けてしまう。

王子からの真実の愛を受け入れられなかったララは、泡になって消えてしまう、かと思われたその時、強い光が輝く。ララの内側にあった真実の愛の光、とも取れるものでしたが、はっきりとした理由は不明。

その後、再び目覚めたララは、人間と触れ合った行いが王家に災いを招いたことを知る。この目覚めのシーン、生まれた時と同じように泳いできた魚をぱくりと食べておりちょっと笑ってしまいましたが、ここでその描写を重ねたのはララが産まれ直した、という事を意味しているように見える。人は二度生まれるとは、1話の中で魔女の口から語られたルソーの言葉。一度目は存在するために、二度目は生きるために生まれるというのが、今のララを表しているとするなら、ララはこれから自らの生き方を探すことになるのかもしれません。

そして、目覚めたララが知ったのは、父である王ローワンや家族が、皆小さな光になってしまったこと、そして罪を犯した自分でも愛しているとう父の最後の言葉。一つ一つ過去を知るたびに割れていく鏡は、どれほどその出来事がララの心を揺らしていたのかがわかるもの。そんなララは再び魔女の言葉を頼りに、皆を助けるため、地上で真実の愛を探すことを選びました。

ここまでであれば人魚姫のお話を改めて現代で描き直した作品とも取れる内容ですが、そのラストで吹き飛ばされたララがたどり着いたのは、現代の滋賀、琵琶湖。さらには、飛び込んでいった先にいたのは女子高生で、抱きとめられるのかと思いきや、腰の入った顔面パンチ。それまでの空気感を一気に壊すような描写ではありましたが、現代を舞台にした人魚姫のお話が、改めて始まる、という予感をヒシヒシと感じさせるラストとなっており、先の展開が非常に楽しみになるものでした。

魔女:グレイスの目的は何?

そんな1話を見ていて気になったのは、魔女であるグレイスの目的。ララを言葉巧みに地上へと向け、結果的に人魚たちを滅ぼすことに繋がってしまいましたが、どうにもそれはただの結果であって、それ自体が目的だったとは見えませんでした。

彼女の話ぶりを見ていると、常に退屈しており、面白い物語を求めているように見える。最初のララが地上を目指した際も、それまでのララを面白いと言って見続けていたわけですし、王子との破局を見た際には結局悲劇かと退屈そうに顔を背けていました。

しかし、ララはそこでただ泡になって消えるわけではなく、強い光を放ち、魔女はそれを食い入るように見つめている。その時、魔女の鏡が割れたのは、ララの心の光に魔女が強く心を動かされたことを表しており、これこそが魔女が求めているものであった、と考えられる。

このあたりを見ていると、単に魔女は自分が感動できる真実の愛を見てみたかった、というだけなのかもしれませんが、その後のララの光が意味深なナイフへと姿を変えたのが気になる所。

一度は消えてしまったように見えたララが、再び目覚めることができたのにも、魔女が関係しているなんてこともありそうですし、果たして滋賀にララを送り出したことにどのような意味があるのか、気になるところです。

また、今回のラストでは、現代の世界に、ララの姉らしき青い人魚の姿があったのも気になる所。王が魔女を頼ったのであれば、彼女も魔女とのつながりがありそうですが、果たしてどのような立ち位置で登場するのでしょうか。

なぜ滋賀なのか?

そして、最後に気になるのは、やはりなぜ滋賀に復活したのか、という事。過去の人魚姫としてのパートを見ていると、西洋圏の海にいたことは明らか。目覚めた場所は、かつて自分が住んでいた人魚の城だったわけで、大きく場所が動いたというわけではなさそうですが、果たして何故降り立った先が滋賀県なのか。

本作の監督である小出卓史さんは、滋賀県の出身ということで、そのあたりが関係している、ということはあるのでしょうが、お話的にもそこに意味があるのでしょうか。

滋賀で人魚ということで、調べてみると『観音正寺の人魚伝説』というものがあるようです。こちらは、聖徳太子に絡んだ人魚伝説とのことで、前世で漁師だった人間が魚を取りすぎたり、売れ残った魚を捨てるなど、罪を重ねたが故に人魚になってしまい、成仏を願うという物。罪を背負った人魚という意味では、ララとも通じるところがある気もします。ただ、この話の中では人魚は不吉の象徴とされているようで、ララも不吉の象徴とするといった方向で話に絡んでくる可能性もあるのかもしれません。

色々考えてみましたが、やはりなぜ滋賀にララが蘇ったのか、という点ははっきりとした答えは見つけられませんでした。

続きが楽しみ

初報の段階から気になっていた作品という事で、楽しみに待っていた本作『さよならララ』ですが、その1話はまるで映画のような質感で描かれており、EDのスタッフロールの描きかたなども含め、劇場版アニメを見終えたかのような満足感がある作品。まだまだ始まったばかりながらも、先の展開が楽しみになる1話となっていました。

そんな本作、既にBlu-rayの発売が告知済み。『さよならララ』ができるまでと題された特典も用意されているようです。

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又三郎

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