2026年3月30日より放送開始NHK朝ドラ風、薫るの82話感想記事です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
風、薫る 82話 17週目『脈動』
文に対し、自らの母親なのではないかと疑念を持った直美が問いかけた前回のお話。その時の答えは、直接的なNOではないものの、間接的に否定しようとするもの。しかし、文がそこではっきりとその答えを伝えなかった理由が判明したのが今回明らかとなりました。
文とりんの母
冒頭描かれた、文とりんの母との会話は、まさに文が持つ後悔を描いたもの。幼い頃のりんの話を聞く文ですが、「あの子が元気でいてくれれば親としてはそれで」、という一言を聞いた後の何とも言えない表情が印象的。今回の話を全て見たうえで考えると、直美という娘を放り出してしまったが故に、そんな素直な母親の言葉をまっすぐに受け止めることが難しかったが故の表情という風に思えてしまう。
そして直美が調査の依頼をしていた寛太の口から明かされた、文が直美の母親であることは間違いないという真実。やはり、前回の文の返し、私がそんなことをするような人に見えるのか?、というひねくれた言葉は、Noとはいいきれない彼女の心情を誤魔化し、直美に諦めさせようという気持ちがあったが故のもの。
ただ、彼女が直美の事を思っていないからそんな返しをしたとは思えない。なぜなら、本当にそうであるなら、直美に対してはっきり違うと言ってしまえばよいからだ。それを自らの言葉で否定はせず、直美に自ら引かせようとするような濁した解答をしたという事実が、直美の母であることを否定したくないと思っている彼女の心情を表していたように思える。
ただ、それでも母親であると言えないのは、幼い頃名前も付けずに直美を置いていった負い目があったから、という事のように思える。
とはいえ、そんな文の濁した答えも、寛太の調査により直美に真実が伝わってしまったわけで、この奇妙な親子関係どのようになっていくのか気になるところです。
吉江の再登場
そんな今回、久しぶりに吉江善作が再登場してくれました。今回の彼の言葉を見ていると、ずっと直美を案じているのが伝わってくる。余裕がない時期、ぼろぼろになった直美に対して泣いてくれた彼、今の生活のんびり寝坊ができている彼女を見て喜んでくれるというのは、あれだけピリピリしていた時期の直美を見つめ続けてきていたが故。
本作きっての良心である彼が、わざわざ今回姿を見せたのは、直美と文との話を聞きつけ心配したが故。直美一人であったなら、そのうちに押しとどめていただろう母への想いを、善作相手には吐き出すことができた、というのはなかなか良いシーン。
これまで必死に生きようとしてきた直美ですが、ようやく余裕を持てたが故に、自らを思ってくれている人の存在の大きさ、大切さを改めて感じることができたのでしょうね。
文が直美の母であるという展開は、少し唐突感はありましたが、今回直美の文への想いは整理できた感もあり、今週も終わりに向けて少しずつ話が動いていきそうです。


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