グロウアップショウ ひまわりのサーカス団
2026年夏アニメ、『グロウアップショウ ひまわりのサーカス団』の7話『サーカスが、わからない』の感想記事です。アニメの内容のネタバレ等含まれますのでご注意ください。
サーカスが、わからない
ミッチャーの語る瑞佳のサーカスへの想い
ロータスサーカス団のキャッチャーであるミッチャーの登場により瑞佳についての深掘りが始まった前回のお話。今回は改めて、瑞佳が何を思ってサーカスに挑んでいるのか、演者にはならないと語っていたその言葉の意味が改めて語られることになりました。
ミッチャーが語ったのは瑞佳の過去。これまでの瑞佳の回想では、厳しい特訓故に父親とサーカスを嫌ってしまったようにも思えていましたが、むしろ、サーカスの練習には積極的に向き合い、むしろ楽しそうに挑んでいたことがわかる。しかし、それはロータスサーカスで演技をするためのもの。父親が決めた突然のサーカス団の解散をきっかけに瑞佳のそれまで向けてきた情熱を向ける先が突然消えてしまう事になる。
ブラックロータスからすれば、ロータスサーカス団が亡くなったとしても、自分のサーカスの夢は娘に継いでほしいとして語ったのが、1話での瑞佳の回想でのシーン。ロータスサーカスで演者になることを夢見ていた瑞佳は、その言葉を否定する。サーカスそのものではなく、ロータスサーカス以外で演じることを嫌と語ったというのがその真実。
瑞佳が父親をゾウリムシと呼び毛嫌いする理由も、自らのそれまでのロータスサーカス団で演技をしたいというサーカスに向けた努力を否定されたがためでした。しかし、ここまで明らかになってみると、ブラックロータスのサーカスに向ける想いの強さ、お客さんを思うが故の解散であるとはいえ、瑞佳からすればあそこまで毛嫌いしてしまうのも当然と言える展開でした。
ただ、瑞佳も本質的には父親を嫌っているというわけではない気がする。父やロータスサーカスへ向けていた自分の想いが急に放り出され、宙ぶらりんになった情熱をぶつける先にできたのが父親しかなかったという風にも見えてきます。
瑞佳に足りないもの
そして、今回前回ミッチャーに指摘された『瑞佳に足りないもの』についてもはっきりと語られることになりました。
幼いころからロータスサーカス団の一員になるべく鍛え続けた瑞佳ですは、今回の雫との対戦でも語られた通り、サーカスの技術そのものはやはり抜きん出ている。では、そんな彼女に何が足りないのかというと、それは演者としてお客さんを楽しませるサーカスをまず自分自身がサーカスを楽しむ気持ち。それは、ロータスサーカス団が解散したことで、演技をする場を失い、ただひたすらに積み重ねた技術だけをもって放り出されてしまった瑞佳が知ることができなかったものでした。
とはいえ、これは言葉で伝えてどうにかなるものではなく、サーカスの舞台に立つ中で知っていく事しかできないもので、だからこそミッチャーも瑞佳に直接のアドバイスを行うことはできない。これまで瑞佳がサーカスの直前に見せてきたパブロフの笑顔と呼ばれた不自然な笑顔は、まさに今の瑞佳の歪なサーカスへの向き合い方を象徴するものだったことがわかる展開となっていました。
そんな今回、雫・山田ペアとの対戦で、それをもろに突き付けられ敗北した瑞佳。自らがサーカスに立つ資格があるのかと悩み始めた彼女の背中を押すのは桜翔を筆頭にこれまで瑞佳が導き前に進ませたサーカス団の面々というのが非常に心打つ展開となっていました。
ただ、瑞佳自身もこれまでのお話を通して考えると、ミッチャーが足りないといった気持ちを本当に理解できないわけではないような気がする。本人が意識できていないだけで、桜翔との演技では、今回雫たちが見せていたきらめきのようなものを感じていたのではないかと思える。
今回のラストは、舞台に向かう瑞佳の背中で終わるというのも、なかなか熱が入り次回が気になるシーンとなっていました。皆に背中を押されて舞台に向かう瑞佳、その表情を見せない背中は、まだ自分では理解できない大きな壁に向き合おうとする力強さと共に、どこか不安さも感じさせるものでした。
これまでの自分の知るサーカスとは全く違う新しいサーカスへ踏み出していく瑞佳、果たして次回どのような演技を見せるのか気になる展開となっていました。
ミッチャーと桜翔
前回突然現れ、サブタイトルの如く嵐を呼んだミッチャーですが、今回の話を通じて改めて非常に良いキャラクターだったことをしみじみと感じる。瑞佳を綺麗に勝負に乗せて、自分の思う方に動かす流れなんかは、彼女との付き合いの長さを感じさせるのが良い感じでした。これまでサーカスにおいては皆の上を行っていた瑞佳に、改めて足りないものを指摘するには、これぐらいの力強く瑞佳の事を想ってくれる人物が必要だったというのがよくわかる。
ただ、そんなミッチャーも、あくまで瑞佳を歪めてしまった側の存在であるのも事実。結局、今の瑞佳を変えることができるのは、演者として向き合い支えることができる存在という事も理解しており、後を桜翔に託すことになりましたが、それもまた本当に瑞佳を想っているが故にできること。
瑞佳のロータスサーカス団に向ける想いを大切にしつつ、それでもなお彼女を演者として立たせたいのなら、瑞佳の理想であるロータスを超えるサーカスに自分たちがなるしかない、という決意が感じられる展開。これまではどこか宙ぶらりんな目標として見えていた、キルクスコレクションですが、ここからひまわりサーカス団が向かっていく大きな理由となりそうです。
そうやって考えると、今のところ本編では姿を見せていない瑞佳の父であるブラックロータスを超えることこそが本作の瑞佳にとっての本当の目標となるのかもしれません。
とはいえ、前途多難
本当の意味で瑞佳がひまわりのサーカス団に加入し、ロータスサーカス団を超えるサーカス団を目指していくお話へと進みそうな今の展開ですが、とはいえ、ひまわりのサーカス団はまだまだ前途多難。
凛の裏切り疑惑に加え、彼女が渡しただろう情報から近場での公演を決めてきた皇、さらに今回は、皇のトップである『ブルーローズ』、七海との直接対決となり、これまでにないピンチの局面となる様子。
皇がひまわりのサーカス団に固執する理由もまだはっきりとはしませんが、桜翔だけではなく、そこに麻里亜が絡んでいるような気もする。
瑞佳のサーカスへの向き合い方という大きな節目となりそうな次回のお話ですが、そこに加えてまだまだ謎も多い本作。これらの要素がどう明かされるのか、瑞佳たちとどう絡んでいくのか気になるところです。










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